<米国株情報>ゲームストップが乱高下、決算と公募増資計画を受けて思惑交錯

株式

2021/3/26 10:19

 ビデオゲーム販売大手ゲームストップ<GME>の株価が乱高下している。23日引け後に21年1月期第4四半期(20年11月-21年1月)の決算と新株式の発行計画を発表。24日の株価は一時34.73%安の118.62ドルと4日以来の水準まで暴落したが、翌25日は55.81%高の187.50ドルと急騰。終値は52.69%高の183.75ドルで、前日の下げ分を取り返した。

 第4四半期の売上高は前年同期比3%減の21億2000万ドルと減収。純利益は大幅な経費削減が功を奏し、同3.8倍の8050万ドルと大幅な増益となり、調整後のEPSは同6%増の1.34ドルと堅調だったが、売上高・EPSともに市場予想を下回った。公募増資については、最高1億ドル相当の新株発行が可能という。

 これを受けてウェドブッシュ証券は同日付の顧客向けリポートで、ゲームストップの株価(23日終値時点の時価総額は126億ドル)はファンダメンタルズ(基礎的条件)を反映しておらず、株価は高すぎると指摘。向こう12カ月の目標株価を16ドルから29ドルに引き上げたが、投資判断は20年3月から維持していた「ニュートラル」(中立)から「アンダーパフォーム」(弱気)に引き下げた。このほか、証券大手バンクオブアメリカ・メリルリンチはゲームストップの投資判断を「アンダーパフォーム」、および向こう12カ月の目標株価を10ドルといずれも据え置いた。

 一方、ジェフリーズ証券は、投資判断を「ホールド」(中立)とし、目標株価を15ドルから175ドルに引き上げた。オンラインビジネスに力を入れれば高い粗利益率が見込めるとしている。

 ゲームストップの株価は1月下旬のショートスクイーズ(踏み上げ)で急騰し、大きな話題となった。年末から年始にかけて20ドル弱で推移していた1月29日に年始から約25倍となる483.00ドルを付けている。その後もやや荒っぽい動きが続いており、材料次第では今回のように思惑が交錯し、値動きが激しくなりやすい。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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