<新興国eye>トルコ中銀のカヴジュオール新総裁、インフレ抑制を表明

新興国

2021/4/1 12:45

 トルコ中央銀行のシャハブ・カヴジュオール新総裁は3月30日、首都アンカラで開かれた年次総会で、インフレを抑制するため、主要政策金利である1週間物レポ金利をインフレ率より高い水準で維持する考えを明らかにした。地元紙デイリー・サバ(電子版)が伝えた。

 同総裁は、「インフレ率が恒久的に低下するまで、主要政策金利をインフレ率を上回る水準で維持し続ける」とし、「インフレ率を5%上昇にまで鈍化させる責務を依然として負っている」と述べた。これより先、中銀は3月18日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を2.00ポイント引き上げ、19.00%としている。

 また、カヴジュオール総裁は1日、総裁就任後初めて、国内外のエコノミストを含む投資家との会談に臨む予定だ。

 カヴジュオール新総裁は中銀の前回会合後の3月20日、エルドアン大統領によって電撃解任されたナジ・アーバル前総裁の後任として指名された。新総裁は15-18年、エルドアン首相が率いる与党・公正発展党(AKP)の国会議員。それ以前はトルコ国営ハルク銀行や金融大手バキフ銀行で要職を歴任している。同総裁は過去5年間で4人目。

 トルコ統計局が3月3日発表した最新の2月CPI(消費者物価指数、03年=100)で見たインフレ率は、前年比15.61%上昇と、1月の14.97%上を上回り、4カ月連続で伸びが加速した。CPIが15%台となったのは19年8月以来1年6カ月ぶり。

<関連銘柄>

 iS新興国<1362.T>、上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ