<新興国eye>前週のインド株、銀行・鉄鋼・自動車セクターがけん引し3週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2021/4/5 9:43

 前週(3月30日-4月1日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の4月1日終値は前日比1.05%高の5万29.83、週間ベースでも3月26日終値比2.08%高となり、3週ぶりに反発した。週明け3月29日は「ホーリー祭」、および週末4月2日は「聖金曜日」の祝日で休場だった。

 取引が再開された3月30日の指数は続伸して始まった。鉄鋼大手JSWスチールが傘下のブーシャン・スチール・アンド・パワーの経営破綻処理が完了し、債権者に1935億ルピーを弁済すると発表したことが好感され、不良債権懸念の後退で銀行セクターが買われ、指数の上げを主導した。

 31日は反落。米国とアジアの株式市場が軟調となった流れを受け、インド市場でも売りが広がった。また、米長期金利の上昇で、インドなど新興国からの資金流出懸念が強まったこと、さらには、国内のインフレ加速でインド準備銀行(RBI)による金融緩和観測が後退したことも売り材料となった。

 4月相場入りした1日は反発した。国営銀行への公的資金注入を受け、銀行株が上昇したほか、JSWスチールなどの鉄鋼株やヒーロー・モーターコープなどの自動車株も買われ、指数の上げを主導した。

 今週(5-9日)のインド市場は、新型コロナ感染拡大や変異ウイルス、ワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、米長期金利の動向、原油価格の動向、インド国内の景気動向や金融緩和期待、主要企業の四半期決算、さらにはRBIの金融政策決定会合(7日)などが注目される。主な経済指標の発表予定は5日の3月日経製造業PMI(購買担当者景気指数)や7日の3月日経サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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