<新興国eye>前週のロシアRTS指数、米大型インフラ投資計画を好感し3週ぶり反発=BRICs市況

新興国

2021/4/5 10:04

 前週(3月29日-4月2日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の4月2日終値が前日比0.64%高の1466.71と反発し、前週比でも3月26日終値比1.16%高となり、3週ぶりに反発した。

 週明け29日の指数は続伸して始まった。金属大手のノリリスク・ニッケルが高配当政策を発表したことが好感されて急騰し、指数の上げを主導した。

 30日は反落。OPEC(石油輸出国機構)プラス会合を控え、ブレント原油先物が1バレル=64.2ドルに下落したことが売り材料となった。

 31日は反発。OPECプラスの原油生産量が現状凍結されるとの観測で、原油価格が64ドル近辺で落ち着いたことや、国営金融大手VTB(対外貿易銀行)が好調な1-2月期決算で急伸し、指数を押し上げた。

 4月相場入りした1日は再び反落したが、週末2日は反発して取引を終了した。

 1日は、OPECプラスが5月以降、原油生産量を徐々に引き上げることで合意したことを受け、原油先物価格が63ドルに下落、ロシア株は売り優勢に傾いた。

 2日は、バイデン米大統領による大型インフラ投資計画を好感し、世界景気回復期待で海外株高となり、ロシア市場でも買いが強まった。

 今週(5-9日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染や変異ウイルス、ワクチン接種などの動向、世界経済、特に米国の景気対策や長期金利の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業の四半期決算、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える6日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や7日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表予定は6日の3月CPI(消費者物価指数)や9日の2月貿易収支など。指数は1400-1550ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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