流入超過額9286億円と3年ぶり高水準、国際株式型への流入継続-21年3月推計資金流出入
2021/4/6 7:51
モーニングスターの独自推計によると、21年3月の国内公募追加型株式投信(ETF除く)の純資金流出入額は9286億円の純資金流入と4カ月連続の流入超過となり、流入超過額は18年1月の9956億円以来3年ぶりの高水準となった。大分類別(全10分類)では、国際株式型で高水準の資金流入が続いたほか、バランス型、国内株式型が流入超過に転換した。
「国際株式型」は7411億円の純資金流入となり、9カ月連続の流入超過かつ大分類別で9カ月連続の純資金流入額トップとなった。また、純資金流入額は前月の7925億円に続き、過去10年間で第2位となった。
「国際株式型」をカテゴリー別にみると、日本を含む先進国の株式に投資する「国際株式・グローバル・含む日本(為替ヘッジなし)」が3742億円の純資金流入、「国際株式・北米(為替ヘッジなし)」が2503億円の純資金流入なり、純資金流入額は4カ月連続で全カテゴリーの中で第1位、第2位となった。3月の世界の株式市場では、NYダウが前月比6.62%高と続伸して過去最高値を断続的に更新したほか、先進国の株価動向を示す「MSCI ワールドインデックス(米ドルベース)」も前月比3.11%高と続伸した。株高を背景に米国を中心とする先進国株式ファンドへの旺盛な資金流入が続いた。
国内の個別全ファンドでみても、純資金流入額上位25ファンドのうち18ファンド(前月は21ファンド)が国際株式型のファンドとなった。中でも、602億円の純資金流入で第1位となった「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」(愛称:イノベーティブ・フューチャー)、499億円の純資金流入額で第2位となった「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」(愛称:ゼロ・コンタクト)を始め、「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)」(愛称:未来の世界(ESG))、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」が前月に続いて上位10位内となった。また、新規設定の「まるごとひふみ100」「イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド」が上位25位内となった。
「バランス型」は837億円の純資金流入と6カ月ぶりの流入超過となった。モーニングスターでは、バランス型ファンドについて、株式・REITというリスク資産の比率に応じて、比率の低い順(リスクの低い順)に、「安定」、「安定成長」、「バランス」、「成長」の4つのカテゴリーに分類している。21年3月は、「成長」が170億円の純資金流出と10カ月連続の流出超過となったものの、「安定」が411億円の純資金流入と11カ月連続の流入超過となり、「安定成長」は403億円の純資金流入と2カ月ぶりの流入超過、「バランス」も150億円の純資金流入と5カ月ぶりの流入超過となった。
個別ファンドでは、「安定」に属する「投資のソムリエ」が484億円の純資金流入となり、純資金流入額は全ファンド中で第3位と前月に続いて純資金流入額上位10位内となった。また、「安定成長」に属する「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」(愛称:クアトロ)が192億円の純資金流入となり第10位となった。
大分類別で「国内株式型」も543億円の純資金流入となり、12カ月ぶりの流入超過となった。カテゴリー別でのけん引役は「国内大型グロース」で658億円の純資金流入と2カ月ぶりの流入超過となった。同カテゴリーの中でも、159億円の純資金流入となり、純資金流入額が個別全ファンド中第18位となった「日経225ノーロードオープン」を始め、日経225連動型ファンドへの流入が目立った。3月の日経平均株価は前月比0.73%高と最終的には小幅に上昇したものの、中旬には米インフレ懸念や欧州での新型コロナの感染再拡大などを受けて4日間で1800円超(-5.99%)の急落に見舞われた。日経225連動型ファンドには、その際に回復を見込んだ資金が向かったとみられる。
一方、大分類別で「国際REIT型」が251億円の純資金流出、「国際債券型」が431億円の純資金流出となった。
提供:モーニングスター社
関連記事
-
MSプレミアム=APLIX:下値切り上げ―「MyBeacon」シリーズ堅調
2021/4/6 7:50
アプリックス(APLIX)が着実に下値を切り上げる動きとなっており、今後、一段高が期待できそうだ。 同社はIoT(モノのインターネット)関連事業を手掛ける。前20年12月期は連結売上・・・…続き
-
MSプレミアム=篠崎屋:上期大幅増益を受け急騰―大豆系食品が好調
2021/4/6 7:49
大豆加工品の篠崎屋が急伸して前日比10.1%高の142円まで買われた。21年9月期上期の業績(単体)が前年同期を上回ったもようとなり人気を集めた。 上期は売上高が15.4億円(前年同・・・…続き
-
<きょうの個別材料>カネ美食品、HMT、カルラ、あさひなど(5日発表分)
2021/4/6 7:48
▽カネ美食品、21年2月期の単体利益予想を上方修正▽HMT、21年6月期第3四半期(21年1-3月)において、営業外収益(補助金収入)および特別利益(新株予約権戻入益)・・・…続き
-
6日の東京株式市場見通し=続伸後は上値の重い展開か
予想レンジ:2万9900円-3万300円(5日終値3万89円25銭) 6日の東京株式は続伸後、上値の重い展開か。日経平均株価は、好調な地合いのなか、現地5日の米国株式が上昇したこともあり、買い先行ス・・・…続き
-
米国株式市場:経済指標を好感、NYダウが続伸し史上最高値、ナスダックは3日続伸
2021/4/6 7:46
5日の米国株式は、NYダウが前週1日終値比373.98ドル高の3万3527.19ドルと続伸、ナスダック総合指数が同225.487ポイント高の1万3705.593ポイントと3日続伸して取引を終了。NY・・・…続き
速報ニュース
-
225オプション・コール(期近・3月28日・権利行使価格4万1000円)
5時間前
-
225オプション・プット(期近・3月28日・権利行使価格4万円)
5時間前
-
5時間前
-
5時間前
-
今晩のNY株の読み筋=「聖金曜日」とPCE価格指数を前に様子見か
5時間前
-
5時間前
-
28日のPTS注目ポイント=京葉銀、ジュンテンド、マイクロアド
5時間前
-
5時間前
-
住信SBI銀の円山社長、「銀行を超えたテック企業」を目指す(2)
5時間前
-
住信SBI銀の円山社長、「銀行を超えたテック企業」を目指す(1)
5時間前