日経平均は110円高と反発、米国株高を受け買い先行、3万円乗せ後は伸び悩む=9日前場

 9日前場の日経平均株価は前日比110円68銭高の2万9819円66銭と反発。朝方は、買いが先行した。米長期金利の低下を背景に8日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを受け、一時3万64円35銭(前日比355円37銭高)まで上昇した。ただ、3万円乗せ後は利益確定売りに抑えられ、前引けにかけて伸び悩んだ。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとして意識された。なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション4月限のSQ(特別清算指数)の市場推定値は2万9909円73銭。

 東証1部の出来高は5億9435万株、売買代金は1兆4846億円。騰落銘柄数は値上がり1457銘柄、値下がり618銘柄、変わらず113銘柄。

 市場からは「朝方は調子が良かったが、日経平均が3万円に乗せると利食い売りが出てくる。決算前で動きづらいが、注目の安川電機<6506.T>決算がきょう発表され、その内容次第では相場に動きが出てくる可能性がある」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株が上昇。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も高い。JPX<8697.T>、アコム<8572.T>などのその他金融株や、日水<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も堅調。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株や、東電力HD<9501.T>、中部電力<9502.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株も買われた。アサヒ<2502.T>、キッコーマン<2801.T>などの食料品株や、塩野義薬<4507.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も値を上げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が軟調。ファーストリテ<9983.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も売られた。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、三井金<5706.T>、日軽金HD<5703.T>などの非鉄金属株も安い。

 個別では、インテリクス<8940.T>がストップ高カイ気配となり、C&R社<4763.T>、UNEXTH<9418.T>、SHIFT<3697.T>、コジマ<7513.T>などの上げが目立った。半面、北興化<4992.T>、東京機<6335.T>、恵和<4251.T>、シュッピン<3179.T>、三光合成<7888.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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