豪ドル週間場況=豪3月雇用統計などに注目

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2021/4/12 17:13

豪ドル安・円高 83.56円(-0.61円)

 5-9日の豪ドル・円は下落した。週初5日はイースターマンデーで豪市場が休場となる中、日米株高を背景に豪ドル買い・円売り優勢となった。6日、RBA(豪準備銀行)理事会で政策金利据え置き、量的金融緩和継続を決定。声明文で当面は利上げを行わないとのフォワードガイダンス(将来の金融政策の方針)も維持され、豪ドル・円は売りに傾いた。7日は前日にIMF(国際通貨基金)が豪経済成長見通しを引き上げたことを好感し、豪ドル買いが先行したが、その後、米長期金利が上昇し豪ドル売り・ドル買いが強まると、豪ドル・円もツレ安となった。8日は、米長期金利が低下し、豪ドル売り・円買いがやや一服。9日、豪政府が英アストラゼネカのワクチンに血栓を起こす副作用の恐れがあるため接種計画の見直しを進めていると伝わり、豪ドル・円は下値を探った。

 債券市場では、短期債利回りが横ばいだった一方、長期債利回りは低下した。RBAが当面の利上げを否定し、豪債券利回りは低下した。豪ドル建て2年債利回りは前週末の0.08%からほぼ横ばい、豪ドル建て10年債利回りは前週末の1.84%から1.76%に低下して越週した。

 12-16日の豪ドル・円は、豪3月雇用統計がカギとなりそうだ。失業率が前月から改善すると予想される一方、新規雇用者数の伸びは前月から鈍化するとの見方が大勢となっている。前週の豪ドル・円は調整しただけに、強い結果には素直な豪ドル買いが入るとみられる。このほか、ベージュブック(米地区連銀経済報告)、米3月小売売上高、中国3月貿易収支、中国1-3月期GDP(国内総生産)、日米首脳会談などに注目。

提供:モーニングスター社

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