日経平均は40円高と続伸、再び持ち直すも上値重い、日米首脳会談を前に様子見=16日後場

 16日後場の日経平均株価は前日比40円68銭高の2万9683円37銭と続伸。朝方は、買いが先行した。好調な米経済指標を背景に15日の米国株式市場でNYダウが最高値を更新し、ナスダック総合指数が反発した流れを受け、2万9789円08銭(前日比146円39銭高)と高く寄り付いた。ただ、国内での新型コロナウイルス感染拡大への警戒感もあり、一巡後は株価指数先物売りを交え、いったん下げに転じた。その後切り返し、後場早々には前場高値に接近したが、買いは続かず、小幅安に押し戻される場面もあった。再びプラス圏に持ち直したが、戻りは限定され、大引けにかけて上値の重い動きとなった。現地16日の日米首脳会談を前に様子見気分に傾いた。

 東証1部の出来高は9億915万株、売買代金は2兆555億円。騰落銘柄数は値上がり1021銘柄、値下がり1051銘柄、変わらず118銘柄。

 市場からは「日米首脳会談を見極めたいとの空気がある。ワクチン供給面での期待がある一方、米中問題が日本にどう影響を与えるか不安もある。ただ、決算がこれから増えてくると、個別株物色が強まることになる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が堅調。東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株も買われた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まった。三井不<8801.T>、東建物<8804.T>などの不動産株や、オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も高い。AGC<5201.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株や、サカタのタネ<1377.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産農林株も値を上げた。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が軟調。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株や、三井住友<8316.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>、コンコルディ<7186.T>などの銀行株も売られた。JFE<5411.T>、東製鉄<5423.T>などの鉄鋼株や、LIXIL<5938.T>、三和HD<5929.T>などの金属製品株もさえない。

 個別では、HIOKI<6866.T>がストップ高となり、紀文食品<2933.T>、スクエニHD<9684.T>、RPAH<6572.T>、ブロンコB<3091.T>などの上げも目立った。半面、ヨシムラFH<2884.T>、東京個別<4745.T>、東芝<6502.T>、キャリアL<6070.T>、Sサイエンス<5721.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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