<新興国eye>前週のインド株、新型コロナ感染急拡大で続落=BRICs市況

新興国

2021/4/19 9:48

 前週(12-16日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の16日終値は前日比0.06%高の4万8832.03、週間ベースでは9日終値比1.53%安となり、続落した。14日は「ババサヘーブ・アンペーディカル博士誕生日」の祝日で休場だった。

 週明け12日の指数は大幅に値を下げ、続落して始まった。インド国内で新型コロナ感染が急拡大する中、金融機関が集中するムンバイを擁するマハラシュトラ州がロックダウン(都市封鎖)の検討を開始したことを受け、インド国内の景気回復が遅れるとの懸念が広がり、金融株を中心に売りが優勢となった。

 13日は反発。ソフト輸出大手タタ・コンサルタンシー・サービシズの1-3月期決算の大幅増益が好感されたほか、インド政府がロシア製ワクチン「スプートニクV」の使用を承認したことを受け、提携先であるドクター・レディーズ・ラボラトリーズとコロナ治療薬を販売するシプラやサン・ファーマも買われ、指数の上げを主導した。

 取引が再開された15日以降も値を上げ、週末16日まで3営業日続伸した。

 15日は、新型コロナの1日当たり新規感染者数が初めて20万人を超え、売りが先行したが、金融や金属、医薬品セクターが買われた。

 16日は、IT大手ウィプロが四半期決算で大幅増益となったことを受けて10%高と急伸し、他のソフトウエア関連銘柄も買われ、指数を押し上げたものの、感染急拡大で経済活動が規制され、景気回復が遅れるとの懸念で次第に上値が重くなった。

 今週(19-23日)のインド市場は、新型コロナ感染拡大や変異ウイルス、ワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の動向、米中関係、米長期金利の動向、原油価格の動向、インド国内の景気動向や金融緩和期待、主要企業の四半期決算などが注目される。主な経済指標の発表予定はない。21日は「ラーマ神生誕日」の祝日で休場となる。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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