【株式新聞・正午版】新型コロナ第4波でPCR関連株に資金――HUGHDが新高値、BMLも要マーク

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2021/4/20 12:00

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(写真:123RF)

 新型コロナウイルスの第4波本格化を背景に、東京株式市場でリスクオフムードが強まった。一方、引き続き検査ニーズが高水準で推移する公算が大きいことから、H.U.グループホールディングス(4544)が軟地合いの中で年初来高値を更新。ビー・エム・エル(=BML、4694)なども強調展開が見込まれる。

全般軟調相場で逆行高

 株式新聞Webの19日の「注目株」でも取り上げたHUGHDは20日、前日比3.9%高の3835円と逆行高。傘下に臨床検査薬大手の富士レビオを擁するほか、受託検査も国内トップクラス。新型コロナのPCR検査需要を値取り込み、前2021年3月期の連結営業利益の会社予想は265億円(前々期比2.7倍)。上ブレ着地も想定される。

 一部でワクチン接種の進展後の特需の反動を懸念する見方もあったが、大和証券ではリポートで、新型コロナ関連の検査は大きく減らないと指摘。ワクチンが普及した英国で、国民が無償でウイルスの抗原検査を受けられる体制が整備されていることなどを参考にした見方だ。

 

栄研化は「ランプ法」

 HUGHDのほか、臨床検査で次ぐBMLもこの日は前日比プラス圏に浮上する場面があった。同社株も年初来高値(3975円)の奪回がターゲットとなる。このほか、ファルコホールディングス(4671)やタカラバイオ(=タカラBIO、4974)も好調な事業環境が続く可能性がある。

 栄研化学(4549)は検査時間を短縮できる「ランプ法」を展開。1月高値(2438円)奪回のポテンシャルは十分だろう。また、島津製作所(7701)はPCR検査を全自動で行う遺伝子解析装置を手掛けている。(写真はランプ法の新型コロナ検出試薬キット、栄研化提供)

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