<新興国eye>前週のロシアRTS指数、ウクライナからの軍事撤退を好感し続伸=BRICs市況

新興国

2021/4/26 10:18

 前週(19-23日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の23日終値が前日比0.67%高の1511.85、前週比でも16日終値比0.99%高となり、2週続伸した。

 週明け19日の指数は反落して始まり、20日も値を下げ、続落。

 週前半は、ロシア政府の反体制派指導者ナワリヌイ氏への待遇をめぐる欧米の対ロシア制裁懸念が嫌気されたほか、インドでの新型コロナウイルスの二重変異株による感染急拡大で原油需要が鈍化するとの憶測が強まり、ブレント原油先物が1バレル=66.4ドルに下落したことが、ロシア株の売り材料となった。

 21日は反発し、週末23日まで3連騰した。

 週半ばから後半は、セルゲイ・ショイグ国防相が4月23日から5月1日までにウクライナの南部と西部の軍事拠点から撤退する方針を示したことで、ウクライナ情勢をめぐる緊張が緩和し、買い優勢となった。

 週末は、原油先物価格がリビアの原油減産方針を受け、65.7ドルで落ち着いたことが支援材料となった。なお、ロシア中銀が市場予想通り、インフレ抑制のため、0.50ポイントの追加利上げを決めたが、織り込み済みで株式相場への影響は限定的だった。

 今週(26-30日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染や変異ウイルス、ワクチン接種などの動向、世界経済、特に米国の景気対策や長期金利の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策や原油価格、ルーブル相場、主要企業ニュース、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える27日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や28日の米EIA週間石油在庫統計、同日のOPEC(石油輸出国機構)プラス会合も注目される。主な国内経済指標の発表予定はない。指数は1450-1560ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、iS新興国<1362.T>、

 WTI原油<1671.T>、ガス<1689.T>、原油<1690.T>、

 野村原油<1699.T>、iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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