<新興国eye>前週のブラジル株、国内外のコロナ感染急拡大を受け4週ぶり反落=BRICs市況

新興国

2021/4/26 10:27

 前週(19-23日)のブラジル株式市場は23日のボベスパ指数が前日比0.97%高の12万530.1、週間ベースでは16日終値比0.48%安となり、4週ぶりに反落した。週央21日は「チラデンテスデー」の祝日で休場だった。

 週明け19日の指数は小反落して始まり、21日の休場を挟み22日まで3日続落した。

 週前半は、16日までの相場上昇による高値警戒感から利益確定売りが強まった。また、インドや国内の新型コロナ感染急拡大に対する警戒感も相場の下げ要因となった。その後も連邦議会が新型コロナ関連の経済支援策に対する予算措置を可能にする法案を可決したが、追加財政支出の財源をどう確保するかについて明記されかったことから失望売りが出た。

 22日は、バイデン米大統領がコロナ対策費の財源対策として、富裕層のキャピタル・ゲイン(譲渡益)税の税率を現行の約2倍(39.6%)に引き上げると報じられ、米株安に連動する形で売りが広がった。

 週末23日は反発した。議会が3月に可決したパンデミック対策費を盛り込んだ21年度予算の一部に対し、ボルソナロ大統領が拒否権を行使したものの、最終的に成立したことなどを受け、買い戻しが入った。

 今週(26-30日)の株式市場は、国内外の新型コロナ感染拡大やワクチン接種の動向に加え、新型コロナ関連の政府の追加支援や財政健全化問題、米国の景気・インフレ・長期金利動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は26日の3月経常収支と3月対内直接投資額(FDI)、27日の4月中旬時点のIPCA(拡大消費者物価指数)、28日のジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)4月消費者信頼感指数、29日のFGV2月IGP-MIインフレ指数、30日の3月財政収支など。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 iS新興国<1362.T>、上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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