【米国株動向】今後の投資先としてマイクロソフトとアルファベットを比較

過去10年間のS&P500指数の上昇率が200%であるのに対し、巨大ハイテク企業であるマイクロソフト<MSFT>とアルファベット<GOOG><GOOGL>の株価は700%以上上昇しており、現在の時価総額はマイクロソフトが1兆9,000億ドル、アルファベットが1兆5,000億ドルです。

マイクロソフトは職場向けのソフトウェア市場で優位性を維持し、クラウドコンピューティング部門のAzure(アジュール)やビジネス中心のソーシャルネットワークであるLinkedInなど、他の収益性の高い事業にも参入しています。

一方、アルファベットは検索市場およびオンライン広告市場をリードし続けています。

以下、今後の投資先候補として両社を比較してみました。

アルファベットは検索・広告市場で圧倒的な存在

アルファベットの検索・広告事業は圧倒的な存在であり、すでに小国の経済規模を上回っているにもかかわらず、この数年間で大幅な成長をとげています。

同事業は現在アルファベットの事業の大半を占めており、検索、YouTube、その他のグーグル・サービスが含まれます。

昨年、グーグル・サービスの営業利益は546億ドルに達しました(2019年は490億ドル、2018年は431億ドル)が、アルファベット全体の営業利益はわずか412億ドルでした。

原因は、他の2つの子会社(グーグル・クラウドおよび「その他部門」)が現在大きな営業損失を出していることです。しかし、懸念する必要はありません。

昨年、グーグル・クラウドは130億ドルの売上高に対し56億ドルの損失を計上しましたが、これはクラウドコンピューティングサービスを運営するために必要な先行投資で、アマゾンのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)やマイクロソフトのAzureといった業界リーダーと競合していることから、十分に想定されたことです。

「その他部門」は、アルファベットが構築中の画期的なスタートアップ事業を集めた部門で、将来的にはそれぞれを別会社として分離独立させる可能性もあります。

中には2016年にアルファベットから分離独立した自動運転技術のリーダーWaymoがありますが、他にも多くのスタートアップ企業があります。

現在のアルファベットの株価収益率(PER)は35.8倍であり割高に見えますが、グーグル・クラウドと「その他部門」を除いたグーグル・サービスの営業利益546億ドルだけでみれば27倍であり、市場の平均PERを大幅に下回っています(執筆時点)。

マイクロソフトは2桁台で成長

マイクロソフトは、スティーブ・バルマー前最高経営責任者(CEO)の任期末にクラウドベースのサービスに移行して以降、サティア・ナデラ現CEOの下でこれを拡大し、この数年で多くの事業が2桁台の成長を見せています。

安全なクラウドサービスに重点をおくMicrosoft365事業の前四半期の売上高は21%の増加となり、一方、パーソナルコンピューティング部門の売上高は12%増の151億ドルとなりました。

これは同社の事業規模を考えれば素晴らしい成長であるといえます。

同社で最も成長の速い部門がクラウドコンピューティングのAzureで、前四半期の売上高は前年同期比で50%増加しました。

Azureはマイクロソフトのインテリジェントクラウド部門に含まれており、Azureのみの売上高は分かりませんが、インテリジェントクラウド全体の売上高は前年同期比23%増の146億ドルとなっており、その増加の大部分をAzureが占めていると考えられます。

子会社のXboxとLinkedInが堅調な成長を見せているほか、ソフトウェア開発用のコラボレーションプラットフォームであるGithub(ギットハブ)を買収しており、チャットサービスのDiscord(ディスコード)の買収を検討しているともうわさされています。

今週は、ヘルスケア分野を垂直展開するため、音声認識を専門とするニュアンス・コミュニケーションズを160億ドルで買収したと発表しました。

最後に、同社は米陸軍に18万2,000個のHoloLens(ホロレンズ)拡張現実ゴーグルを提供するという、数十億ドル規模の契約を締結しました。

多くの事業が順調で、マイクロソフトが好調なのは明らかです。

株価のバリュエーションにも反映されていますが、実績ベースPERは38倍であり、高騰しているS&P500指数の42倍をまだ少し下回っています。

結論

マイクロソフトとアルファベットの時価総額がともに1兆ドルを超えているのには理由があります。

上記の通り、さまざまな事業が好調で、両社とも素晴らしい状態にあります。

しかし、今後10年間保有する株を1つ選ばなければならないのであれば、主にバリュエーションがより低いことから、アルファベットの方を選びます。

どちらの銘柄を選択しても失敗することはないと思いますが、現時点で成功する可能性が高いのはアルファベットの方です。

https://www.morningstar.co.jp/redirect/kabushiki_210122.htm

※この記事はモトリーフールジャパンからの許諾を受けて掲載しており、著作権は情報提供元に帰属します。

(イメージ写真提供:123RF)

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