明日の日本株の読み筋=決算にらみの展開が続く

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2021/5/10 17:02

 あす11日の東京株式市場は、決算にらみの展開が続こう。主要株価指数は米株動向に左右されやすいが、今週は週後半に向けて企業決算が相次ぎ、週末14日には約1000社とピークを迎える。主要企業の業績内容を確認したいとして、様子見気分に傾きそうだ。10日前場引け後に21年3月期連結決算を発表した川崎汽<9107.T>の22年3月期業績予想が市場コンセンサスに届かず、後場下げ足を速めたことで、改めてガイダンスリスクが意識されており、結果を見極めるまで積極的な売買は抑制される可能性がある。また、国内での新型コロナウイルスの感染状況や、ワクチン接種に関するニュースなども引き続き注視する必要がある。

 10日の日経平均株価は3営業日続伸し、2万9518円(前週末比160円高)引け。米4月雇用統計の結果を受け、米金融緩和が継続するとの見方から、前週末の米国株式が上昇し、支えとなった。寄り付き直後に小安くなる場面もあったが、すかさず切り返した。時間外取引の米株価指数先物高も後押しし、株価指数先物買いを交え上げ幅は一時320円を超えた。一巡後は利益確定売りに伸び悩んだ。主要企業の決算発表が続き、結果を見極めたとの空気もあり、手控え気分が強まった。チャート上では、心理的なフシ目となる2万9500円を回復し、25日移動平均線も上回ってきたが、ここからは戻り売りが出やすい水準に差し掛かることで、それを吸収できるかが注目される。

提供:モーニングスター社

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