日経平均は812円安と4日ぶり大幅反落、米金利上昇に米株安で売り優勢、2万9000円割れ=11日前場

 11日前場の日経平均株価は前日比812円39銭安の2万8705円95銭と4営業日ぶりに大幅反落。心理的なフシ目となる2万9000円を割り込み、取引時間中では4月21日(安値2万8419円84銭)以来の水準となる。米長期金利の上昇を背景に10日の米国株式市場でハイテク株中心に下落した流れを受け、売り優勢で始まった。時間外取引での米株価指数先物安も響き、先物にまとまった売り物が断続的に出て、下げ幅を拡大し、前引け近くには2万8693円26銭(前日比825円08銭安)まで下押した。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数などのアジア株も重しとして意識された。

 東証1部の出来高は6億1649万株、売買代金は1兆3946億円。騰落銘柄数は値上がり330銘柄、値下がり1770銘柄、変わらず81銘柄。

 市場からは「時間外取引で特にナスダック先物が安く、今晩の米株安が警戒されている。仮に自律反発的な動きがあっても、上値は重く日経平均は遅かれ早かれ2万8000円を割り込むだろう」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株が下落。住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>などの非鉄金属株や、東海カーボン<5301.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株も軟調。東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株も売られた。JPX<8697.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株や、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も安い。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、エムスリー<2413.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株も値を下げた。

 半面、大阪ガス<9532.T>、北海道電力<9509.T>、九州電力<9508.T>などの電気ガス株が堅調。

 個別では、ホクシン<7897.T>、丸和運輸機関<9090.T>、ボルテージ<3639.T>、テクマト<3762.T>、OKI<6703.T>などの下げが目立った。半面、極東貿易<8093.T>がストップ高カイ気配となり、ケミコン<6997.T>、LITALICO<7366.T>、オプテクスG<6914.T>、みちのく銀<8350.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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