<相場の読み筋>5月12日

2021/5/12 7:45

 11日の米国株式は、続落した。NYダウが前日比473.66ドル安の3万4269.16ドル、ナスダック総合指数が同12.432ポイント安の1万3389.426ポイントで取引を終了。NYダウの下落幅は2月25日(559.85ドル)以来、2カ月半ぶりの大きさとなった。出来高概算は、NY市場が9億9447万株、ナスダック市場が56億3126万株だった。景気回復によるインフレ加速が警戒されるなか、利益確定売りが続き、NYダウは一時、660ドルを超える下げをみせる場面もあった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、売り一巡後、前日も大幅に下落していたことから、短期的なリバウンドを狙った買いが入り、下げ幅を縮小した。NYダウ採用銘柄では、トラベラーズ<TRV>やホーム・デポ<HD>、アメリカン・エキスプレス<AXP>などが、値下がり率の上位に入っている。

 12日の東京株式は、落ち着きどころを探る展開か。日経平均株価はきのう11日に大幅安となった反動から、押し目を拾う動きが期待される。ただ、日足チャート上では、25日移動平均線(11日時点で2万9391円)を大きく割り込み、投資家心理の悪化も警戒され、積極的な売買は限られそうだ。押し目買いと先行き警戒感とが入り交じり、不安定な値動きとなることも想定される。為替相場は、ドル・円が1ドル=108円台の半ば(11日は108円94-95銭)、ユーロ・円が1ユーロ=131円台の後半(同132円27-31銭)とやや円高方向にある。11日のADR(米国預託証券)は円換算値で、高安まちまちながら、日電産<6594.T>、アドバンテスト<6857.T>、ソフバンG<9984.T>などが11日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、11日の大阪取引所清算値比75円安の2万8615円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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