4月FOMC議事録、次回6月以降会合でテーパリング議論開始の可能性示唆

経済

2021/5/20 12:22

<チェックポイント>

●FRBの目標達成の進展について市場との対話が重要だ―複数の委員

●テーパリングの議論開始は今後2回の会合後、ジャクソンホール会議が有力―市場予想

●一部の委員は早期のテーパリング議論に慎重姿勢

 FRB(米連邦準備制度理事会)は19日、FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録(4月27-28日開催分)を公表し、テーパリング(量的金融緩和の段階的縮小)について、多くの委員が次回6月会合以降に議論を開始する可能性を示唆していることが分かった。

 議事録では、「多くの委員が、もし米経済が急速に回復し、FRBの目標(物価の安定と雇用の最大化)に向かって進展が続く可能性が示されれば、次回6月以降の会合のある時点で、資産買い入れペースの調整について議論を開始することが適切となるかもしれない」としている。

 4月会合後、カプラン・ダラス連銀総裁が5月17日の講演で、米経済は近い将来に、資産買い入れプログラムを撤収させる議論を開始する上で十分なほど回復するとの見通しを明らかにしている。

 米証券大手ゴールドマン・サックスは今年下期(7-12月)にテーパリングが示唆され、22年初めごろからFOMC会合ごとに国債買い入れを150億ドルずつ縮小するとの予想を示している。FRBは年間8回のFOMC会合を開催しているので、計1200億ドルの削減になる。また、FRBが年内にテーパリングを決めれば、実施は早くて22年後半からとの見方や、5月の雇用統計で強い数字が出れば、FRBはテーパリングに関する新しいフォワードガイダンスを示すとの見方もある。

 多くの市場関係者はテーパリングの議論開始時期は少なくとも今後2回の会合後からになるとみている。また、世界主要国の中銀総裁ら金融当局や大手金融機関のトップが参加してワイオミング州ジャクソンホールで8月に開かれるFRB主催の経済シンポジウムで、議論開始の兆候が示されるとみている。

 FRBは4月会合で、市場が注目していたQE(量的金融緩和)政策の質と量の両面からの調整(見直し)についても、現状を据え置いたが、市場では現在の堅調な株式相場を支えているQEの縮小開始時期に注目し続けている。

 景気回復に伴って、もしインフレが一段と加速し始めれば、FRBは金融引き締めに向かうとみられている。テーパリングは13年のバーナンキ元FRB議長当時に行われており、それ以来となる。現在、FRBのバランスシートは3月以降の資産買い入れ拡大で3兆ドル超増え、計7兆5000億ドルと、世界的な金融危機以来、2倍に膨れ上がっている。それだけに、テーパリングは金融市場の混乱を引き起こす懸念がある。

 この懸念について、FRBは今回の議事録でも、「多くの委員はFRBの目標に向かっての進展具合に関する市場との対話は重要だ」とした上で、「資産買い入れのペースの調整を正当化するにあたっては十分な時間を置くべきだ」と慎重な対応を強調している。

 また、最近のインフレ加速がテーパリングの議論を早めるかどうかについて、議事録では、「2人の委員はインフレ率がまだ金融政策の変更を促すほどに十分上昇する前に、インフレ上昇圧力が好ましくない水準に高まるリスクについて言及した」と一部の委員が早期の議論に慎重姿勢を示していたことが分かった。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

アクセスランキング(24時間)・PTS株価

株式新聞オリジナルアプリ

株式関連ニュース・銘柄情報に特化した株式新聞のオリジナルアプリで、
いつでも最新の情報をチェックできる便利なアプリです。

  • Google Play
  • App Store
▲ページTOPへ