【米国株動向】再生可能エネルギーの成長上位3銘柄

国際エネルギー機関(IEA)によれば、再生可能エネルギーは2025年までに世界の電力の3分の1近くを供給する最大のエネルギー源になる見通しです。
化石燃料からクリーンエネルギーへの移行はグローバルな流れであり、投資家はこの流れに乗じて利益を挙げたいと考えているかもしれません。
今後も高成長を持続しそうな3銘柄を取り上げます。
クリーンエネルギーの配当貴族
公益事業の持株会社ネクステラ・エナジー<NEE>は、米国最大の規制電力会社フロリダ・パワー・アンド・ライトのほか、世界最大の太陽光・風力発電の子会社ネクステラ・エナジー・リソーシズを保有しています。
近年ネクステラ・エナジーの投資家が大きなリターンを得たのは、ネクステラ・エナジー・リソーシズの保有と成長が大きな理由となっています。
最も注目されるのは、ネクステラ・エナジーが既に次の長期的な成長の土台を構築している点です。
同社は再エネ市場でのシェア拡大に向けた資金調達力を高めています。
外部資金に加え、系列のネクステラ・エナジー・パートナーズ<NEP>からの資金の調達が可能です。
ネクステラ・エナジーの再エネの総受注量は前四半期に15ギガワット超に拡大しており、資金調達について懸念する必要はないと考えます。
ネクステラ・エナジーは、2023年までの1株当たり利益(EPS)成長率を年率6~8%、2021年は中央値の約7%と見ています。
同社の営業キャッシュフローは、利益と共に増加する見込みで、今後数年間は年率10%前後の増配も容易と見ています。
同社は、再エネ企業に珍しくすでに25年以上連続増配する配当貴族の地位にあります。
この利益水準と配当成長によって、株主に市場平均を上回るリターンをもたらすでしょう。
成長の勢いが加速
この数年のブルックフィールド・リニューアブル<BEP><BEPC>の株価急騰は偶然ではなく、実際に同社は急成長しています。
しかも始まったばかりかもしれません。
2010~2020年に同社の1単位当たりファンズ・フロム・オペレーション(FFO、運転資金の増減反映前の営業キャッシュフロー)は年率10%で増加しましたが、同社はさらに積極的に2025年までの成長率として10~16%を目指しています。
経営陣は、資金調達コストを5%に抑えながら37億ドルをM&Aに投入することで、今後5年間のFFOを4~5%ポイント上昇させる一方、23ギガワット近い開発プロジェクトを推進する計画です。
これは、ブルックフィールド・リニューアブルが現在保有する能力の2倍を超える大規模なものです。
水力発電が最大の収益源であり続ける一方、同社は積極的に多角化を目指し太陽光発電事業を展開しています。
10%超のFFO成長率が視野に入ることで増配の可能性もあり、ブルックフィールド・リニューアブルは投資家が最も注視するべきエネルギー成長株であるはずです。
知名度が低い太陽光発電会社
アジュール・パワー・グローバル<AZRE>は、インドのエネルギー会社で最初に米国に上場しました。
太陽光発電の成長性という視点で見れば、世界第2位の人口を持つインドは、今後に大きな期待が持てます。
インドでは今まさに「再エネ革命」が起ころうとしており、太陽光・風力発電能力を2030年までに約6倍に拡大する計画です。
インドでは依然として石炭火力が圧倒的であるものの、太陽光発電の価格が最も低くなっています。
発電能力2ギガワットを有するインド第2位の太陽光発電会社には最高の環境です。
同社は1ギガワットの設備を建設中で、4ギガワットのプロジェクトにも参加しており、今後数年間でどの程度売上が見込めるか見通しが立っています。
実際過去5年間にアジュール・パワー・グローバルの売上高、営業利益は急拡大しました。
競争上の最大の優位点は、発電量の85%を政府系公益企業向けに固定価格で供給していることです。
同社は2026年まで発電能力が年率平均24%で増加し、世界で最も低コストの太陽光発電会社になることを目指しています。
野心的に聞こえるかもしれませんが、同社の成長余地は間違いなく大きいと言えそうです。
https://www.morningstar.co.jp/redirect/kabushiki_210122.htm
※この記事はモトリーフールジャパンからの許諾を受けて掲載しており、著作権は情報提供元に帰属します。
(イメージ写真提供:123RF)

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