日経平均は219円高と大幅続伸、上げ幅縮小後に持ち直す、騰落銘柄数はともに1000台=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前日比219円58銭高の2万8317円83銭と大幅続伸。朝方は、米長期金利の低下などを背景に20日の米国株式が反発した流れを受け、買いが先行した。時間外取引で米株価指数先物が高く、イスラエル政府とイスラム組織ハマスとの停戦合意による中東の地政学リスク後退も好感され、一時2万8411円56銭(前日比313円31銭高)まで上昇した。一巡後はいったん2万8200円割れ水準まで上げ幅を縮小したが、後場入り後は持ち直し、大引けにかけて2万8300円台で推移した。市場では、「米モデルナ、コロナワクチンの日本生産検討」との報道が支えとの見方もあった。

 東証1部の出来高は10億3796万株、売買代金は2兆3802億円。騰落銘柄数は値上がり1076銘柄、値下がり1009銘柄、変わらず107銘柄。

 市場からは「ここから上は厳しい。先の日経平均3万円乗せで色々な期待材料を織り込んできただけに、新たな買い材料が浮上しないと買い進みにくい。当面は押し目買い、戻り売りが続くとみている」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、任天堂<7974.T>、凸版<7911.T>などのその他製品株や、リクルートHD<6098.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株が堅調。テルモ<4543.T>、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>などの精密株や、NTTデータ<9613.T>、NRI<4307.T>などの情報通信株も高い。トヨタ<7203.T>、スズキ<7269.T>、デンソー<6902.T>などの輸送用機器株も買われた。武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株や、日立<6501.T>、富士通<6702.T>、太陽誘電<6976.T>などの電機株も値を上げた。

 半面、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株が軟調。ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も安い。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株や、三菱UFJ<8306.T>、コンコルディ<7186.T>、あおぞら<8304.T>などの銀行株も売られた。

 個別では、宮越HD<6620.T>が一時ストップ高となり、テモナ<3985.T>、ローランド<7944.T>、ベネ・ワン<2412.T>、ペッパー<3053.T>などの上げも目立った。半面、中部飼<2053.T>、エンビプロH<5698.T>、サンマルクH<3395.T>、OKK<6205.T>、東京機<6335.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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