<新興国eye>前週の上海総合指数、仮想通貨関連株の下落が主導し反落=BRICs市況
2021/5/24 9:33
前週(17-21日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の21日終値が14日終値比0.11%安の3486.557となり、反落した。
週明け17日の指数は大きく買い先行で始まり、18日も値を上げ、3営業日続伸した。
週前半は、4月鉱工業生産、4月小売売上高がいずれも市場予想を下回る低い伸びとなったことを受け、インフレ加速懸念とそれに伴う金融引き締め懸念が後退し、買い優勢。その後は原油や金属など商品相場の上昇を受け、エネルギー関連株が買われたほか、中国国家衛生健康委員会が国内のワクチン接種回数が4億694万回に達したと報告したことが好感され、一段と買いが強まった。
19日は反落し、週末21日まで3日営業日続落した。
週半ばは、足元の相場上昇による高値警戒感から利益確定売りが強まったほか、中国の金融業界団体である中国インターネット金融協会、中国銀行業協会、および中国支払・清算協会の3機関が18日に、決済企業等の金融機関に対する仮想通貨取扱い禁止の方針を改めて表明したことの余波を受けて仮想通貨関連株が売られた。
週後半は、引き続き仮想通貨関連株が売られたのをはじめ、中国国務院(内閣に相当)が最近の商品相場の急騰を「不合理な上昇」と呼び、抑制するため、需給理を強化する方針を明らかにしたことを受け、エネルギー株や資源株が売られた。
週末は、金融株や消費関連株が売られたが、政府の商品相場の抑制は限定的との見方で、前日売られていたエネルギー株などが買い戻されたため、下げは限定的となった。
今週(24-28日)の株式市場は、引き続き、米中関係や国内外の新型コロナ感染とワクチン接種の動向、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では政策引き締めの動きや人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は27日の4月鉱工業利益など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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