日本製鉄が堅調、大和証は「1」継続、目標株価は3000円に引き上げ

株式

2021/5/25 16:20

 日本製鉄<5401.T>が堅調。大和証券では24日付で、投資判断「1」(買い)を継続、目標株価は2200円から3000円に引き上げている。

 CO2削減に向けた中国の生産抑制スタンス、脱炭素を見据えたグローバル鉄鋼各社の増産投資抑制により、需要急減が無ければ良好な鋼材需給バランスが継続すると想定しているとコメント。中国の環境規制などを背景とする塊鉱石プレミアム拡大などのコスト増、3月発表の新中期経営計画で開示された追加構造改革効果も織り込んだうえで、持続可能な利益水準の見通しを引き上げるとしている。

 短期的には業績改善によるROE向上が、中・長期的には安定的な高収益体質と脱炭素を契機とした成長シナリオによる資本コストの低下が、同社の企業価値を押し上げると予想している。同証券では事業利益予想について、22年3月期4861億円(従来3481億円)、23年3月期4054億円(同3616億円)、24年3月期4482億円(同4259億円)に上方修正するとしている。

 21年3月期はCOVID-19影響で鋼材販売量が急減したものの、大規模な固定費削減を通した損益分岐点引き下げの効果が業績面で顕在化、今後もひも付き価格是正や高付加価値鋼材へのシフトを通した平均販売単価引き上げにより、安定的な高収益体質の構築が見込まれるとしている。

 25日の終値は、前日比30.5円高の2146円。

提供:モーニングスター社

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