<新興国eye>前週のロシアRTS指数、原油高や米ロ首脳会談開催期待で続伸=BRICs市況

新興国

2021/5/31 9:56

 前週(24-28日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の28日終値が前日比0.01%高の1603.79、前週比でも21日終値比2.18%高となり、続伸した。

 週明け24日の指数は買い優勢で始まり、週末28日まで7営業日続伸した。

 24日は、ブレント原油先物が1バレル=68ドルを超えたことや、米株市場が上昇したことが好感された。25日は、原油先物価格が68.6ドルに続伸したことや、米ロ首脳会談が6月16日にスイス・ジュネーブで開催されることが決まったことで地政学的リスクが後退し、買い安心感が広がった。

 週半ばから後半は、バイデン米大統領がバルト海経由でロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン網「ノルドストリーム」の2番目のパイプライン「ノルドストリーム2」について、対ロ制裁を維持する半面、容認姿勢を示したことが緊張緩和と受け止められ、買い優勢。その後も米週間石油統計の発表を受け、原油価格が69ドルを超えたことでロシア株は一段と買われた。

 週末は、足元の相場上昇による高値警戒感から利益確定売りが強まったものの、辛くもプラス圏を維持した。

 今週(5月31日-6月4日)のロシア市場は引き続き、新型コロナ感染やワクチン接種などの動向、世界経済の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策、原油価格、ルーブル相場、主要企業ニュース、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向などが焦点となる。このほか、原油価格に影響を与える2日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や3日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表予定は1日の5月製造業PMI(購買部景気指数)や3日の5月サービス業PMI、4日の4月小売売上高など。指数は1570-1650ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ