日経平均は131円高と3日ぶり反発、景気敏感株物色続く、値上がり銘柄数1200超=2日後場

 2日後場の日経平均株価は前日比131円80銭高の2万8946円14銭と3日ぶりに反発。朝方は、値がさハイテク株などが売られ、前場の早い段階で240円超下げる場面もあったが、一巡後は持ち直し、上げに転じた。新型コロナワクチン接種の進展期待を支えに景気敏感株などの物色が続いた。株価指数先物買いを交えて上げ幅を拡大し、後場入り直後には2万9003円55銭(前日比189円21銭高)まで上昇した。その後、戻り売りに上値が重くなったが、大引けにかけては2万8900円台半ば近辺でもみ合った。

 東証1部の出来高は12億4876万株、売買代金は2兆7747億円。騰落銘柄数は値上がり1259銘柄、値下がり842銘柄、変わらず92銘柄。

 市場からは「国内でのワクチン接種が着実に進み経済回復への期待感から買いは根強いが、日経平均2万9000円では頭を抑えされ、戻り売りも出てくる。直近4日間は25日線と75日線との間でもみ合いが続き、インパクトのある材料が浮上してこないと上には進みにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、JR西日本<9021.T>、JR東日本<9020.T>、JR東海<9022.T>などの陸運株が上昇。三井不<8801.T>、住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>などの不動産株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も買われた。東レ<3402.T>、クラボウ<3106.T>などの繊維製品株も堅調。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も値を上げた。

 半面、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株が軟調。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株も安く、KDDI<9433.T>、NTTデータ<9613.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も売られた。日清食HD<2897.T>、カルビー<2229.T>などの食料品株や、武田薬<4502.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も値を下げた。

 個別では、ポプラ<7601.T>、イーブック<3658.T>がストップ高となり、RobotH<1435.T>、インターワークス<6032.T>、西武HD<9024.T>などの上げも目立った。半面、メディアドゥ<3678.T>、生化学<4548.T>、チェンジ<3962.T>、メディアスH<3154.T>、木村化<6378.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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