<相場の読み筋>6月7日

2021/6/7 7:45

 前週末4日の米国株式は、反発した。NYダウが前日比179.35ドル高の3万4756.39ドル、ナスダック総合指数が同199.982ポイント高の1万3814.489ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が8億189万株、ナスダック市場が42億2348万株だった。米5月雇用統計で、季節調整済みの非農業分野の雇用者数は、前月比55万9000人増となり、市場予想平均の同67万1000人を下回った。市場予想平均に届かなかったことから、金融緩和策の早期縮小観測が後退。米10年物国債の利回りが低下(価格は上昇)したことから、相対的な割高感が解消され、ハイテク関連株に物色の矛先が向かった。NYダウ採用銘柄では、セールスフォース・ドットコム<CRM>やマイクロソフト<MSFT>、インテル<INTC>などが、値上がり率の上位に入っている。

 7日の東京株式は反発か。4日の米国株式市場で、主要株価指数が上昇した流れを受け、買いが先行しよう。特にハイテク株比率の高いナスダック総合指数とともに、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)も大きく上昇したことで、グロース(成長)株中心に堅調なスタートが予想される。注目の米5月雇用統計は大幅に増加したが、市場予想を下回ったことで早期の金融引き締め観測の後退から米長期金利が低下し、投資家心理を後押ししよう。ただし、日経平均株価は心理的なフシ目となる2万9000円オーバーの水準では、戻り売り圧力が強まる可能性もあり、売り物をどの程度吸収できるかが注目される。

 シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、前週末4日の大阪取引所終値比190円高の2万9120円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

マーケット情報

▲ページTOPへ