<新興国eye>前週のインド株、景気回復期待や米緩和継続観測で4週続伸=BRICs市況

新興国

2021/6/14 10:05

 前週(7-11日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の11日終値は前日比0.33%高の5万2474.76、週間ベースでも4日終値比0.72%高となり、4週続伸した。

 週明け7日の指数は反発して始まった。新型コロナの新規感染者数の減少傾向が続き、各地のロックダウン(都市封鎖)が一段と緩和されるとの見方や、6月に入り航空会社の旅客需要が急回復してきたとの一部報道で、景気回復への期待感が強まった。

 8日は反落し、9日も値を下げ、続落。利益確定売りが先行したほか、世界銀行の最新リポートで、21年度のインド経済成長率見通しが従来予想の10.1%増から8.3%増に下方修正されたことが売り材料となった。

 10日は反発し、週末11日も値を上げ、続伸した。

 10日は、政府が6月下旬から18歳以上にワクチン接種を行う方針を示したことや、インド経済が2四半期連続でプラス成長になるとの見通しが好感され、金融セクターを中心に買いが活発となった。

 11日は、前日の米5月CPI(消費者物価指数)が市場予想を上回ったものの、インフレ加速は一過性との見方から米長期金利が低下。FRB(米連邦準備制度理事会)の金融緩和政策が継続するとの観測が強まり、インド市場でも買い安心感が広がった。

 今週(14-18日)のインド市場は、新型コロナ感染やワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向、米中関係、米長期金利や原油価格の動向、インド国内の景気動向や金融緩和期待、主要企業の四半期決算などが注目される。主な経済指標の発表予定は14日の5月WPI(卸売物価指数)と5月CPI(消費者物価指数)、15日の5月貿易収支など。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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