明日の日本株の読み筋=FOMC後の米株動向がポイントも押し目買いスタンスは継続

国内市況

株式

2021/6/16 16:35

 あす17日の東京株式市場は、現地16日に発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)声明後の米国株式動向がポイントになるが、基本的に押し目買いスタンスは継続するとみられる。FOMCは無難に通過するとの見方が大勢で、新たな手掛かり材料待ちになる可能性がある。ただ、国内では新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に進んでおり、経済活動の正常化期待は根強く、引き続きサポート要因になる。

 個別では、指数寄与度が高いファーストリテ<9983.T>が16日に大幅続落し、年初来安値を更新。この日の日経平均株価(150円安)に対するマイナス寄与度は82円と大きな影響を及ぼした。PER面での割高感や、日銀のETF(上場投資信託)買い期待の後退などから調整が尾を引けば、指数圧迫要因として意識される。もっとも、業績予想の上方修正が観測されるトヨタ<7203.T>が連日の上場来高値を更新し、この日の東証1部騰落銘柄数で値上がり銘柄数が多いという状況を踏まえると市場ムードは悪くない。

 16日の日経平均株価は3日ぶりに反落し、2万9291円(前日比150円安)引け。朝方は、15日の米国株安を受け、売り優勢で始まった。押し目買いに切り返す場面もあったが、買いは続かず、再度軟化。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の軟調推移も重しとなり、下げ幅は一時170円を超えた。FOMCを前に持ち高調整売りの動きも指摘された。チャート上では、きのう突破した日足一目均衡表の「雲」上限を保っており、大きな変化はみられない。

提供:モーニングスター社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ