<新興国eye>前週のブラジル株、米6月雇用統計を好感し反発=BRICs市況
2021/7/5 11:40
前週(6月28日-7月2日)のブラジル株式市場は2日のボベスパ指数が前日比1.56%高の12万7621.6、週間ベースでも6月25日終値比0.29%高となり、4週ぶりに反発した。
週明け28日の指数は小反発して始まった。ブラジル中央銀行が4-6月期と7-9月期のGDP(国内総生産)見通しをそれぞれ12.6%増(従来予想は10.5%増)と4.8%増(同4.0%増)に上方修正したことが好感された。
29日は小反落し、7月1日まで3営業日続落した。
29日は、ブラジルレアルが対ドルで下落したことや、国内で新型コロナの感染者数が依然高水準にあることが、売り材料となった。
30日は、2-4月期失業率が14.7%と、依然高水準となったことが嫌気され、売り優勢となった。
1日は、6月貿易収支で、輸出額が市場予想を下回ったことや、政府の新型コロナのパンデミック(感染症の世界的大流行)への対応の遅れを調査する専門委員会で、米医療用品のダバティ・メディカル・サプライの関係者が保健省の幹部からワクチン供給契約と引き換えに賄賂を要求されたと証言したため、今後、政治問題化するとの懸念で売りが加速した。
週末2日は大幅反発した。米6月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったものの、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和から引き締めに政策転換するには不十分との見方で買い戻しが活発化した。
今週(5-9日)の株式市場は、国内外の新型コロナ変異ウイルス感染拡大やワクチン接種の動向に加え、米国の景気・インフレ・長期金利の動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、CPI委員会の動向などが注目される。主な経済指標の発表予定は5日の6月製造業PMI(購買担当者景気指数)や7日の5月小売売上高と6月ジェトゥリオ・バルガス財団(FGV)IGP―DIインフレ指数、8日の6月IPCA(拡大消費者物価指数)など。
<関連銘柄>
ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、
上場EM債<1566.T>
提供:モーニングスター社
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