<新興国eye>前週の上海総合指数、政府のIT企業・証券市場への監視強化も小反発=BRICs市況
2021/7/12 10:46
前週(5-9日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の9日終値が2日終値比0.15%高の3524.088と小反発した。
週明け5日の指数は反発して始まった。ハイテクベンチャー企業で構成する「科創板(スター・マーケット)」市場が政府の政策支援の継続を好感して上昇したことや、アルミや銅などのコモディティ(国際相場商品)相場の上昇が指数を下支えした。
6日は反落。中国証券監督管理委が株式市場の監視を強化する方針を発表したことや、医薬品開発(臨床試験)の規制強化方針で割高感が強かった医薬品株やハイテク株が売られ、指数を押し下げた。
7日は反発。医薬品株に押し目買いが広がったことや、中国10年債利回りの低下が好感され、株式市場に投資資金が流れ、グロース(成長)株を中心に買われた。
8日は再び反落し、週末9日も値を下げ、続落した。
8日は、政府が海外市場に上場している中国IT大手企業への監視強化の方針を発表したことや、国家市場監督管理総局が滴滴出行(ディディ)やテンセント、アリババなどインターネット大手企業や自動車、充電池関連企業22社を独禁法違反で摘発し、罰金を科したことを嫌気する売りが広がった。
9日は、中国証券監督管理委員会(CSRC)が中国企業による海外でのIPO(新規株式公開)計画を審査する体制を整備するとの観測や、米政府が新疆ウイグル自治区での人権侵害とハイテク監視の疑惑を理由に、10以上の中国企業・機関を経済ブラックリスト(エンティティー・リスト)に追加するとの観測などが売り材料となった。
今週(12-16日)の株式市場は、引き続き、米中関係や国内外のデルタ型変異ウイルス感染拡大とワクチン接種の動向、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では政策引き締めの動きや人民元相場、原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は13日の6月貿易収支や15日の4-6月期GDP(国内総生産)と6月鉱工業生産、6月小売売上高、1-6月都市部固定資産投資など。
<関連銘柄>
上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、
H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、
南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>
提供:モーニングスター社
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