米6月コアCPI、前月比0.9%上昇―市場予想上回る

経済

2021/7/14 10:33

<チェックポイント>

●中古車の大幅上昇がけん引

●前年比4.5%上昇―30年ぶりの高い伸び

●全体指数、前月比0.9%上昇―市場予想上回る

 米労働省が13日発表した6月CPI(消費者物価指数)はFRB(米連邦準備制度理事会)が重視しているコアCPI(価格変動が激しいエネルギーと食品を除いたもの)が前月比0.9%上昇と、5月の同0.7%上昇から伸びが加速し、市場予想の同0.5%上昇を上回った。ワクチン接種の拡大を受け、経済活動の再開が一段と進んだことが影響した。コア指数は4月の0.9%上昇から高い伸びが続いている。

 一方、コア指数の前年比は4.5%上昇と、5月の3.8%上昇を上回り、4カ月連続で伸びが加速し、1991年11月以来、29年7カ月ぶり、およそ30年ぶりの高い伸びとなり、市場予想の3.8%上昇も上回った。

 6月も5月に続いて高い伸びとなったのは、ワクチン接種の進展を反映し、多くの州で経済・社会活動への規制が緩和し、景気回復が急速に進んでいるものの、自動車用半導体の深刻な供給不足などに見られるサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)で財やサービスのコストが急上昇したため、と市場ではみられている。

 コア指数の前月比の内訳は、ワクチン接種の普及で旅客需要が回復してきたことを受け航空運賃が2.7%上昇(5月は7.0%上昇)と伸びが続いた。また、中古車(乗用車とトラック)は10.5%上昇と、5月の7.3%上昇から伸びが大きく加速した。新車も2.0%上昇と、5月の1.6%上昇からさらに伸びた。

 運輸サービスは全体で1.5%上昇(5月も1.5%上昇)となった。なかでも乗用車・トラックのレンタカー料金は5.2%上昇と、5月の12.1%上昇からさらに伸び、5カ月連続の高い伸びとなっている。このほか、自動車保険も1.2%上昇(5月は0.7%上昇)と伸びが加速した。

 一方、CPIの構成ウエートの約3分の1を占める「シェルター」価格(家賃・宿泊費)は、帰属家賃(OER、持ち家でも借家と同様に住宅サービスを受けているとして家賃で評価したもの)が0.3%上昇(5月も0.3%上昇)となったが、ホテル宿泊料が7.0%上昇(5月は0.4%上昇)に伸びが急加速したため、全体では0.5%上昇(5月は0.3%上昇)となった。

 全体指数(季節調整後)は前月比0.9%上昇と、5月の0.6%上昇からさらに上昇し、市場予想の0.5%上昇を上回った。

 エネルギーのうち、前月比ではガソリンは2.5%上昇と、5月の0.7%低下から3カ月ぶりに上昇に転じた。重油も2.9%上昇と、5月の2.1%上昇から伸びが加速。この結果、エネルギー全体でも1.5%上昇と、5月の横ばいから加速した。

 一方、食品も0.8%上昇と、5月の0.4%上昇の2倍と高い伸びとなった。食品のうち、レストランなどで提供された外食価格は規制解除の効果で外食機会が増え、0.7%上昇と、5月の0.6%上昇から伸びが加速。一方、自宅調理用の食品も0.8%上昇(5月は0.4%上昇)と加速した。

 CPI全体指数の前年比はベース効果や米経済の再開が進んだことにより、5.4%上昇と、5月の5%上昇や4月の4.2%上昇、3月の2.6%上昇を上回り、08年7月(5.6%上昇)以来12年11カ月ぶりの高い伸びとなった。また、市場予想の4.9-5%上昇を上回った。これはパンデミック直後のインフレ率(20年3月は前年比1.5%上昇、4月は同0.3%上昇、5月は同0.1%上昇、6月は同0.6%上昇)と、かなり低かったため、高めの数値が出るベース効果の要因もある。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:モーニングスター社

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