日経平均は109円安と3日ぶり反落、下げ幅縮小も上値重い、米ダウ先物安など重し=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前日比109円75銭安の2万8608円49銭と3日ぶりに反落。朝方は、13日の米国株式市場で主要3指数が下落した流れを受け、売りが先行した。きのうの連日上昇(合計777円82銭高)で利益確定売りも出やすく、寄り付き直後に2万8482円82銭(前日比235円42銭安)まで下落した。一巡後は、押し目買いや買い戻しに一時2万8696円80銭(同21円44銭安)まで下げ幅を縮小する場面もあったが、その後は総じて上値が重くなった。時間外取引の米ダウ先物が安く、アジア株安も重しとして意識された。日本時間15日未明にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言を控え、様子見気分に傾いた面もある。

 東証1部の出来高は9億8118万株、売買代金は2兆2429億円。騰落銘柄数は値上がり910銘柄、値下がり1177銘柄、変わらず105銘柄。

 市場からは「パウエルFRB議長の議会証言については極端なことは言わないと思うが、それを市場がどう受け止めるかにかかっている。いずれにしろ、国内には材料がなく、当面は決算待ちになる。ただ、外国人投資家の力がないと上に進むのは無理」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株や、ブリヂス<5108.T>、TOYO<5105.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株が下落。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も安い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も売られた。東レ<3402.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も軟調。富士フイルム<4901.T>、資生堂<4911.T>などの化学株も値を下げた。

 半面、鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>、大和ハウス<1925.T>などの建設株が堅調。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>などの電気ガス株や、JPX<8697.T>、三菱HCキャ<8593.T>などのその他金融株も高い。武田薬<4502.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株や、ZHD<4689.T>、東宝<9602.T>などの情報通信株も買われた。サカタのタネ<1377.T>、雪国まいたけ<1375.T>などの水産農林株も引き締まった。

 個別では、Gunosy<6047.T>、ウイングA<4432.T>、リテールP<8167.T>、三栄建築<3228.T>、新日科学<2395.T>などの下げが目立った。半面、ERIHD<6083.T>がストップ高となり、ダイヤHD<6699.T>、EJHD<2153.T>、イーソル<4420.T>、多木化学<4025.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、19業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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