<新興国eye>トルコ5月失業率、13.2%に低下―4月から改善

新興国

2021/7/16 10:56

 トルコ統計局が12日発表した5月失業率(季節調整後、15歳以上)は13.2%と、新型コロナの感染拡大を抑制する全国ロックダウン(都市封鎖)が中旬以降、解除されたことを受け、ロックダウンが再実施された4月の13.8%から0.6ポイント低下(改善)した。また、パンデミック中の20年5月の13.5%も下回った。

 同国では3月にパンデミック規制が緩和されたが、その後、感染が急拡大したことを受け、4月15日から5月17日まで全国的なロックダウン(都市封鎖)に入り、再び規制が強化されていた。

 失業率全体のうち、非農業部門の失業率は15.1%と、4月の16.1%から大幅に低下し、前年同月の15.8%をも下回った。

 年代別では15-24歳の若年層も24%と、4月の26%から低下。1年前の25.3%も下回ったが、依然、高水準となっている。

 失業者数(15歳以上)は前月比26万5000人減の423万7000人となったものの、前年同月比では25万4000人増と、依然悪化している。一方、雇用者数は同21万6000人減の2784万4000人と、2カ月連続で減少した。前年比では222万6000人増と雇用回復が続いているが、雇用減少が続いたため、雇用率は43.8%と、4月の44.2%から低下した。

 セクター別の雇用者数は、サービス業が全体の55.2%を占めて最も高く、次いで製造業の21.3%、農業の16.9%、建設業の6.6%となった。

 労働市場参加率は50.5%と、4月の51.3%を下回った。

 政府が20年9月29日に発表した21-23年の新中期3カ年経済計画では、21年末時点の失業率の見通しを12.9%、22年末時点は11.8%、23年末時点は10.9%と、徐々に改善していくと予想している。

<関連銘柄>

 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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