日経平均は276円安と3日続落、下げ幅縮小後に引けにかけ再度軟化、2万8000円攻防=16日後場

 16日後場の日経平均株価は前日比276円01銭安の2万8003円08銭と3日続落。朝方は、15日の米国株式市場でハイテク株が下落した流れを受け、値がさハイテク株などに売りが先行した。ファーストリテ<9983.T>の株価下落も指数に影響し、前場早々には2万7847円35銭(前日比431円74銭安)まで下落した。国内での新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念も引き続き重しとなった。一巡後は、押し目買いとともに株価指数先物に断続的な買いが入り、後場後半には2万8201円30銭(同77円79銭安)まで下げ幅を縮小する場面があった。ただ、買いは続かず、引けにかけて再度軟化した。全般は2万8000円攻防の動きとなった。

 東証1部の出来高は9億3558万株、売買代金は2兆1550億円。騰落銘柄数は値上がり1008銘柄、値下がり1058銘柄、変わらず126銘柄。

 市場からは「日経平均2万8000円割れを買い場とみて押し目買いが入ってはいるが、上値は重い。上値切り下げトレンドは残ったままだ。決算にらみで個別物色となるが、相当良い内容のものが出ないと上に突き抜けていかない感じだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、エーザイ<4523.T>、塩野義薬<4507.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株が軟調。ニコン<7731.T>、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>などの精密株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も安い。小田急<9007.T>、東急<9005.T>などの陸運株や、任天堂<7974.T>、バンナムHD<7832.T>などのその他製品株も売られた。ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株もさえず、積水ハウス<1928.T>、大東建託<1878.T>などの建設株や、KDDI<9433.T>、ソフバンG<9984.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株も値を下げた。

 半面、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が上昇。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、三井金<5706.T>、三菱マテリアル<5711.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株も堅調。野村<8604.T>、大和証G<8601.T>などの証券商品先物株や、AGC<5201.T>、TOTO<5332.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株も高い。日産自<7201.T>、マツダ<7261.T>、スズキ<7269.T>などの輸送用機器株も買われた。

 個別では、テラスカイ<3915.T>、リョービ<5851.T>、三益半導<8155.T>、RPAH<6572.T>、日立造<7004.T>などの下げが目立った。半面、ベクトル<6058.T>がストップ高となり、Jリース<7187.T>、サーバーW<4434.T>、北の達人<2930.T>、ヨシムラFH<2884.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、21業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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