日経平均は88円安と5日続落、新型コロナ変異株の感染拡大警戒に欧米株安で売り先行=20日前場

 20日前場の日経平均株価は前日比88円22銭安の2万7564円52銭と5営業日続落。朝方は、売り優勢で始まった。世界的な新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染拡大への警戒感を背景に19日の欧米株式が下落した流れを受け、一時2万7330円15銭(前日比322円59銭安)まで下落した。一巡後は、時間外取引の米株価指数先物の上昇もあって、前引けにかけて下げ渋りの流れとなった。

 東証1部の出来高は5億4100万株、売買代金は1兆1941億円。騰落銘柄数は値上がり713銘柄、値下がり1354銘柄、変わらず125銘柄。

 市場からは「売り一巡後は、値ごろ感や、米株先物高を支えに下げ渋ったが、朝方に思ったほど売られなかったことで、後場は海外勢の売りが出る可能性がある。米株の調整は始まったばかりで、先行き日本株も連鎖安になりやすい」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株が下落。三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>などの不動産株や、住友鉱<5713.T>、フジクラ<5803.T>などの非鉄金属株も軟調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も売られた。王子HD<3861.T>、大王紙<3880.T>などのパルプ紙株や、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株も安い。日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>、三菱自<7211.T>などの輸送用機器株も値を下げた。

 半面、ニコン<7731.T>、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株が堅調。大日住薬<4506.T>、塩野義薬<4507.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も高い。

 個別では、JVCケンウッド<6632.T>、ウイングA<4432.T>、ライク<2462.T>、小松ウオール<7949.T>、エフオン<9514.T>などの下げが目立った。半面、サーバーW<4434.T>、JTEC<3446.T>、ベイカレント<6532.T>、アジア投資<8518.T>、メディアドゥ<3678.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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