<新興国eye>前週のインド株、デルタ株感染拡大や外国人投資家の売り越しで反落=BRICs市況

新興国

2021/7/26 11:02

 前週(19-23日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の23日終値は前日比0.26%高の5万2975.80と続伸したが、週間ベースでは16日終値比0.31%安と反落した。

 週明け19日は続落して始まった。翌20日も値下がりし、3営業日続落。

 週前半は、新型コロナのデルタ株の世界的な感染拡大で海外市場が軟調となり、インド市場でもリスク資産投資を控える動きが強まり、売りが優勢となった。また、4-6月期の利益が貸倒引当金の積み増しで市場予想を下回った住宅金融大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)が売られ、銀行セクターが下げを主導した。また、21日の「犠牲祭」の祝日を控え、買いが慎重となる中、外国人投資家の売り越しが5営業日連続となったことが嫌気され、売りが強まった。

 休場明け22日は4営業日ぶりに反発。週末23日も値上がりし、続伸して取引を終了した。

 食品・日用品大手ヒンドゥスタン・ユニリーバなど主力企業の好決算期待で買いが優勢となった。4-6月期決算が好調となった医薬品大手グランド・ファーマとレストランチェーン大手ジュビラント・フードワークスはいずれも新高値を付け、上げを主導。その後も料理宅配サービスのベンチャー企業ゾマトがIPO(新規株式公開)で公開価格を約53%上回る初値を付け、終値も65%上回ったほか、好決算となったICICI銀行や複合企業大手ITCが急伸し、相場をけん引した。

 今週(26-30日)のインド市場は、デルタ型変異ウイルス感染拡大やワクチン接種の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向、米中関係、米長期金利や原油価格の動向、インド国内の景気動向、主要企業の四半期決算などが注目される。主な経済指標の発表予定は30日の6月財政収支と6月インフラ部門生産高など。

<関連銘柄>

 上場インド<1549.T>、インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、

 インドベア<2047.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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