<一撃!裏銘柄>「プライム落ち」がコンセンサス、低位材料株の反転を狙う

株式

2021/7/26 11:31

 株価が伸び悩んでいるオリエントコーポレーション<8585.T>の反転を狙いたい。同社はみずほフィナンシャルグループ<8411.T>系大手信販会社。みずほとの資本、人事、営業、資金調達などにわたる密接な関係を武器に事業規模を拡大し、信販業界大手4社の一角を形成。オートローンやショッピングクレジットの取扱高、銀行保証残高は業界トップクラスとなっており、30分程度で契約可否を判断するオートローンでの審査ノウハウを構築する。

 5月には、日本IBMとDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けたパートナーシップ基本合意書締結を発表し、IT関連コストの最適化を推進。直近では、東日本銀行と職域カードローンの保証業務を開始や、個人ローンのマッチングプラットホーム「クラウドローン」の新機能として事前審査サービス提供を開始するなど、取り扱い商品やサービスの拡大にも意欲的だ。また、買収したインドネシア子会社を通じ、2022年から同国での中古車ローン事業開始を予定しており、アフターコロナを見据えた経営戦略も万全だ。

 連結営業利益は前3月期が前々期比14.9%減の208億900万円とやや苦戦したものの、今期は前期比24.2%増の280億円を計画。経費抑制による利益貢献額130億円を見込むほか、保証取引に関する会計方針の変更や紙明細書の有料化、新基幹システムリリース後に始まったVISAのアクワイアリング貢献によるカードショッピング取り扱い高拡大、オペレーションの効率化など、利益水準を引き上げる材料は豊富である。

 東証の市場再編に伴い、プライム市場への適合が注目される中、一部経済紙では、現在東証1部上場銘柄の中からプライム市場に残れない可能性が高い銘柄として同社をピックアップしている。だが、株価圧迫要因として懸念されていた「プライム落ち」リスクがここにきて株式市場で織り込まれている印象だ。

 PERは約11倍、PBR(株価純資産倍率)は約1倍、配当利回りは約2%とバリュエーションも良く、テクニカル的には日足のRSI(相対力指数)やストキャスティクスが低下するなど売られ過ぎ感も台頭。月末に向け好決算が意識されそうな中、下値不安が乏しそうなことや、まだ消えていないプライムへの上場期待再燃など、思惑買いを誘う可能性も考えられる。

提供:モーニングスター社

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