日本製鉄、脂肪族ポリカーボネートジオールの直接合成を行う触媒プロセスの開発に成功

株式

2021/7/28 16:11

 日本製鉄<5401.T>は27日、大阪市立大学の人工光合成研究センター田村正純准教授、東北大学大学院の工学研究科応用化学専攻の冨重圭一教授と、脱水剤を用いずに、常圧二酸化炭素とジオールから、脂肪族ポリカーボネートジオールの直接合成を行う触媒プロセスの開発に成功したと発表した。

 ポリカーボネートジオールは、プラスチックに代表されるポリウレタン合成の重要中間体で、現在、ホスゲンや一酸化炭素を原料にして合成されている。ただ、これら原料は有毒なため、グリーンケミストリーの観点から原料を代替する技術の開発が求められている。代替原料に二酸化炭素を用い、ジオールと反応させてポリカーボネートジオールを合成する手法は、水のみを副生するグリーンな反応系として注目されているものの、高収率を得るには、高圧二酸化炭素や脱水剤を用いる必要があった。今回の研究で見出した手法は、これら課題を克服するもので、酸化セリウム触媒を用い、ジオールに常圧の二酸化炭素を吹き込むことで、生成した水を反応系外に除去することが可能になり、目的のポリカーボネートジオールを高選択率かつ高収率で得ることに成功したという。

 28日終値は、前日比23.5円高の1869円。

提供:モーニングスター社

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