日経平均は498円安と大幅反落、1月年初来安値以来の水準、11カ月連続の月末安=30日後場

 30日後場の日経平均株価は前日比498円83銭安の2万7283円59銭と大幅反落。1月6日の年初来安値(終値2万7055円94銭)以来の水準で、昨年9月以降11カ月連続の月末安となる。朝方は、国内での新型コロナウイルスの感染再拡大による経済への影響が懸念され、売りが先行した。時間外取引で米株価指数先物が下落するとともに、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとなった。先物売りを交えて下げ幅を拡大し、後場後半には2万7272円49銭(前日比509円93銭安)まで下押した。その後の戻りは鈍く、安値圏で推移した。

 東証1部の出来高は12億3671万株、売買代金は2兆8469億円。騰落銘柄数は値上がり275銘柄、値下がり1875銘柄、変わらず40銘柄。

 市場からは「月末安傾向の影響もあろうが、米国株が腰砕けになれば、連鎖安は避けられないだけに下値リスクがチラつく。好決算が出てもそれほど株価は伸びず、または安くなるなど反応の鈍さもうかがえる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、大日住薬<4506.T>、アステラス薬<4503.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株が下落。任天堂<7974.T>、ローランド<7944.T>などのその他製品株や、ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>、ネクソン<3659.T>などの情報通信株も安い。クレセゾン<8253.T>、JPX<8697.T>などのその他金融株も軟調。清水建設<1803.T>、鹿島<1812.T>、日揮HD<1963.T>などの建設株や、日電硝子<5214.T>、板硝子<5202.T>、ガイシ<5333.T>などのガラス土石株も値を下げた。リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も売られ、日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株もさえない。

 半面、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が上昇。ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株も高い。

 個別では、東京機<6335.T>、ブルソス<2804.T>、日華化<4463.T>、インフォコム<4348.T>、山洋電気<6516.T>などの下げが目立った。半面、神鋼商<8075.T>、トーメンデバ<2737.T>がストップ高となり、TOWA<6315.T>、愛知銀<8527.T>、デクセリアル<4980.T>などの上げも目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、31業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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