<新興国eye>前週のブラジル株、感染拡大や鉱山大手ヴァーレ急落受け、続落=BRICs市況

新興国

2021/8/2 11:09

 前週(7月26-30日)のブラジル株式市場は30日のボベスパ指数が前日比3.08%安の12万1800.8、週間ベースでも23日終値比2.60%安となり、2週続落した。

 週明け26日の指数が反発して始まった。7月FGV消費者信頼感指数が82.2と、6月の80.9を上回ったことや、鉄鉱石相場の上昇で鉱山大手ヴァーレが急伸したことが指数の押し上げにつながった。

 27日は反落。世界的なデルタ株の感染拡大や、ブラジル株式市場から前週末以降3億4400万ドルの投資資金が流出したと伝わり、売り優勢となった。

 28日は反発。FOMC(米連邦公開市場委員会)でFRB(米連邦準備制度理事会)が金融緩和の継続を決めたことが好感された。

 29日は再び反落し、週末30日は大きく値を下げ、続落した。

 週後半から週末にかけては、デルタ株感染拡大への警戒感が強まったほか、鉄鉱石相場の下落を受け、週末に鉱山大手ヴァーレが急落したことが、指数の下げを主導した。

 今週(2-6日)の株式市場は、国内外のデルタ型変異ウイルス感染拡大やワクチン接種の動向に加え、米国の景気・インフレ・長期金利の動向、欧米と中国の緊張激化、欧米やアジアの市場動向、原油などの国際商品相場の動向、政府の新型コロナ対応の遅れを調査するCPI委員会の動向、さらには4日のブラジル中銀の金融政策決定会合も注目される。主な経済指標の発表予定は2日の7月貿易収支と7月マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)、3日の7月IPC-Fipeインフレ指数(サンパウロ大学経済研究所が発表する消費者物価指数)と6月鉱工業生産、4日の7月マークイット・サービス業PMIなど。

<関連銘柄>

 ボベスパ<1325.T>、iSエマジン<1582.T>、上場MSエマ<1681.T>、

 上場EM債<1566.T>

提供:モーニングスター社

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