<中原圭介の相場観>日本株に薄日、海外勢の強気スタンス広がる?
過去数カ月の日経平均株価は、米国株の上昇率に見合った上昇ができない一方で、下がる際には米国の下落率を上回ってきた。ところが先週は、国内で新型コロナウイルスの感染爆発が起こりつつある最中でも、海外投資家と思われる買いが先物に入り、日本株は底堅さを見せ始めている。
ゴールドマン・サックスが7月30日のリポートにおいて、今後3カ月の日本株について強気(オーバーウエート)に見通しを変更したことが影響しているのかもしれない。また、これに先駆けて、運用会社大手のブラックロックが7月中旬に日本株の投資判断を弱気(アンダーウエート)から中立に引き上げていた。
外資系金融機関による日本株への強気スタンスは今後も広がるかもしれない。日本の新型コロナの新規感染者数が数万人に膨らむという試算がある中で、極端な強気に傾くのは難しいと思われるが、海外投資家が日本株を本格的に買い始めれば、「夏枯れ相場」が「サマーラリー」に変わる可能性も意識していきたいところだ。
当欄では以前、「海外投資家が日本株を買ってくるには、東京五輪(=菅政権の退陣リスク)を消化する必要がある」と申し上げたが、海外投資家の早耳筋ではそれを織り込んだともみられる。仮に米国株が今後調整に入っても、日本株はそれほど下がらない可能性が高まってきた。
(アセットベストパートナーズ 中原圭介)
(写真:123RF)
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