需要回復なるか、米航空会社銘柄を徹底解説

新型コロナによって大幅な業績悪化の一途を辿っていた米航空業界ですが、ここに来てようやく明るい兆しが見えてきました。

実際、第2四半期決算において、ほとんどの航空会社が好決算を出しています。

昨年との違いはコロナワクチンの接種が始まったことで、人々が次第に飛行機を利用する機会が増えていることです。

特に米国内での利用が増加しており、ビジネス利用の集客も戻りつつあります。

とはいえこれは米国内に限った話です。

コロナの感染は各国で異なり、米国〜欧州便や米国〜アジア便などの国際線はまだまだ客足が戻っていません。

また米国からの旅行者に対して欧州はオープンな姿勢ですが、欧州から米国に行くには一定の制限があるなど、各国の状況によって旅行のしやすさも異なっています。

とはいえコロナ禍においてデルタ株の影響が特別にあるわけではなく、これは昨年から継続して社会がコロナと向き合う中で、柔軟に対応出来るようになった結果とも言えるのではないでしょうか。

米国航空会社の直近の四半期決算

■アメリカン・エアラインズ<AAL>

第2四半期決算は、EPS予想−1.72ドルに対して結果−1.69ドル、売上高予想74.8億ドルに対して結果74.8億ドルとなり、ほぼアナリスト予想通りの結果となりました。

また売上高成長率は前年同期比+361%でした。

経済活動の再開や中小企業の出張が増加したことで、特にビジネス客が回復し、実に6四半期ぶりに純損益が黒字に転換しました。

■アラスカ・エアラインズ<ALK>

第2四半期決算は、EPS予想−45セントに対して結果−30セント、売上高予想15.2億ドルに対して15.3億ドルとなり、アナリスト予想を上回る好決算となりました。

また売上高成長率は前年同期比+262%でした。

アラスカエアラインズの場合、米国からコスタリカ、ベリーズ、メキシコなど中米やカリブ海へ就航していますが、コロナの影響によりビジネス利用は増えていません。

その一方、観光目的の旅行者は増加しています。

その要因の一つがマイレージ失効前にマイレージを利用した旅行者の増加にあります。

今後ビジネス客が戻れば業績もコロナ前よりも増加することが期待されます。

■デルタ航空<DAL>

第2四半期決算は、EPS予想−1.35ドルに対して結果−1.07ドル、売上高予想62.5億ドルに対して71.3億ドルとなり、アナリスト予想を上回る好決算となりました。

また売上高成長率は前年同期比+385.6%でした。

デルタ航空は航空関連株の中で最も堅調な財務力があるため、航空株への投資を検討する際のベンチマーク銘柄です。

特に米国内路線が212空港を拠点に計685路線就航しており、米国経済の復活にいち早く対応する航空会社として、今後の見通しは明るいと考えられます。

■サウスウエスト航空<LUV>

第2四半期決算は、EPS予想−23セントに対して結果−35セント、売上高予想39.4億ドルに対して40.1億ドルとなり、EPS予想を下回る結果となりました、

また売上高成長率は前年同期比+297.6%でした。

事業展開としては格安航空会社として主に地方空港間を就航しています。

現在、ビジネス利用客比率は約35%と少なく、これは中米・カリブ海路線メインのサウスウエスト航空にとって、この地域へ行く客足が完全に回復するにはもうしばらく時間がかかることを示唆してます。

■ユナイテッド・エアラインズ<UAL>

第2四半期決算は、EPS予想−3.96ドルに対して結果−3.91ドル、売上高予想53.3億ドルに対して54.7億ドルとなり、アナリスト予想を上回る好決算でした。

コロナ禍において特に米国内の路線に力を入れたことと、国際線利用のビジネス客が少しづつ回復したことが良い結果へと繋がりました。

今後の売上高のアップサイドとしては、コロナ禍による需要減が要因で使用していない「ボーイング777機」が始動する時期が来たときです。

秋以降、出張や観光による長距離移動がどこまで回復してくるのかがポイントとなるでしょう。

出張需要が回復しつつある

航空各社の第2四半期決算を見ると、徐々に回復の兆しが見えてきたことを示唆しており、実際、米航空会社の経営陣は今後の見通しについて強気の発言をしています。

とはいえ先行きの不透明さが全くないわけではなく、デルタ株の感染者数がどこかの時点でピークアウトすることが必要かもしれません。

例年、秋頃はビジネス利用がメインとなるため、今後も出張需要が順調に増加していくのかどうかも注目です。

このようにプラス材料と懸念材料の両方があるものの、次第に航空需要が回復することを想定したとき、現在の航空株はとても割安であり、投資家として航空株を検討するのも面白い選択肢として検討すべきではないでしょうか。

まとめ 航空ETFのJETSも面白い

米航空会社への投資が面白い局面にあるものの、主要路線によって客足の回復の速さが各社異なることが予想されます。

そこで注目したいのが、米航空会社にまとめて投資できるETF「JETS」です。

このJETSは米4大航空会社構成比率が、アメリカン航空(9.91%)、サウスウエスト航空(9.83%)、デルタ航空(9.75%)、ユナイテッド・エアラインズ(9.36%)となっており、全体の約40%近くを占めています。また直近のJETSの状況としては、経費率0.60%、年初来リターン3.53%、基準価格23.15ドルとなっています。

経費率が高いことや「JETS」を購入できる証券会社が少ないことなど、検討すべき部分はあるものの、コロナ禍で米航空会社が倒産するリスクが少なからずあることを考えると、「早乗り早降り」の投資スタイルを念頭に、分散投資できるETFとして「JETS」は面白い存在ではないでしょうか。

https://www.morningstar.co.jp/redirect/kabushiki_210122.htm

※この記事はモトリーフールジャパンからの許諾を受けて掲載しており、著作権は情報提供元に帰属します。

(イメージ写真提供:123RF)

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