<新興国eye>前週のロシアRTS指数、米インフラ投資法案可決などを好感し3週続伸=BRICs市況

新興国

2021/8/16 10:11

 前週(9-13日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の13日終値が前日比0.05%高の1666.44、前週比では6日終値比2.06%高となり、3週続伸した。

 週明け9日の指数は反発して始まり、週末13日まで5連騰した。

 週前半は、中国7-9月期GDP(国内総生産)が減速するとの観測で、ブレント原油先物が1バレル=69ドルに下落したことや、22年からの鉱産税増税の発表を受け、鉱山セクターが売られたことなどが下押し要因になった一方、国営天然ガス大手ガスプロムもバルト海経由でロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン網「ノルドストリーム2」の完成が近づいたことが好感されて急伸し、指数の上げを主導した。その後は、海外株高や原油先物価格が70.8ドルに回復したことで一段高となった。

 週半ばは、米政府がロシアに原油増産を要請したとの一部報道を受け、原油先物価格が一時70ドルを割り込んだことを嫌気する場面もあったが、バイデン米大統領の1兆ドルのインフラ投資法案が上院で可決したことが優り、買い優勢となった。

 週後半から週末にかけては、海外株高が好感され、ロシア市場でも買いが続いた。

 今週(16-20日)のロシア市場は引き続き、デルタ株感染拡大や世界経済の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策、原油価格、ルーブル相場、主要企業ニュース、反体制派指導者ナワリヌイ氏の動向、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の発言などが焦点。このほか、原油価格に影響を与える17日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や18日の米EIA週間石油在庫統計も注目。主な国内経済指標の発表予定は19日の7月小売売上高と7月失業率など。RTS指数は1600-1720ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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