明日の日本株の読み筋=神経質な展開か、月末安アノマリー警戒、中国経済指標に注視も

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株式

2021/8/30 16:31

 あす31日の東京株式市場は、神経質な展開か。海外株動向をにらみつつも、国内では月内最終取引日に値を下げる月末安アノマリー(説明のつかない法則)への警戒感がくすぶる。日経平均株価は昨年9月以降、11カ月連続の月末安となり、この傾向が続くかどうかが気掛かりだ。ちなみに、今年に入り、1月29日が534円安、2月26日が1202円安、3月31日が253円安、4月30日が241円安、5月31日が289円安、6月30日が21円安、7月30日が498円安と大幅な下落が目立つ。ただ、その後の戻りを見込んで押し目買いに動く投資家が出てくることも予想される。

 一方、日本時間31日午前10時には中国8月製造業PMI(購買担当者景気指数)、中国8月非製造業PMI、中国8月コンポジットPMIが発表される。中国経済の成長減速が指摘されるなか、結果次第では売りを誘う可能性もあるだけに、同経済指標には注視する必要があろう。

 30日の日経平均株価は反発し、2万7789円(前週末比148円高)引け。米早期利上への警戒感が後退し、前週末の米国株式が上昇した流れを受け、前場早々に上げ幅が280円に達した。買い一巡後は利益確定売りや戻り売りに上げ幅を大きく縮小する場面もあった。あすに月末を控え、月末安アノマリーが意識され、持ち高整理売りにつながった面もある。その後は持ち直した。戻りは限定されたが、大引けにかけて徐々に下値を切り上げた。時間外取引の米株価指数先物が底堅く、アジア株は総じて高く、支えとなった。市場では、「13週線(2万8059円)や日足一目均衡表の『雲』(下限2万8236円、上限2万8405円)をなかなか超えられず、下降トレンドラインから転換できていない」(準大手証券)との声が聞かれた。

提供:モーニングスター社

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