日経平均は245円高と大幅に8日続伸、売り一巡後に上げ転換、政策期待根強く先物主導で一段高=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比245円71銭高の3万0161円85銭と8営業日続伸。きのうに続き、取引時間中に3万円大台に乗せた。朝方は、きのうまでの7連騰で利益確定売りが出やすく、7日のNYダウ安も重しとなり、寄り付き直後に2万9787円13銭(前日比129円01銭安)まで下落した。ただ、次期政権の政策期待は根強く、一巡後は切り返して上げに転じた。先物主導で一段高となり、前場終盤には3万0241円87銭(同325円73銭高)まで上昇した。その後は利益確定売りに伸び悩み商状となった。

 東証1部の出来高は6億2990万株、売買代金は1兆7202億円。騰落銘柄数は値上がり1336銘柄、値下がり713銘柄、変わらず137銘柄。

 市場からは「先物のショート(売り建玉)がたまっており、週末のSQ(特別清算指数)算出までは買い戻しが続く可能性がある。ただ、SQ通過後は買い手がいなくなり、短期間での大幅上昇の反動が出るだろう」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ソフバンG<9984.T>、スカパーJ<9412.T>などの情報通信株が上昇。三菱UFJ<8306.T>、新生銀行<8303.T>、あおぞら<8304.T>などの銀行株も買われた。東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、大ガス<9532.T>などの電気ガス株や、大王紙<3880.T>、王子HD<3861.T>などのパルプ紙株も堅調。INPEX<1605.T>などの鉱業株も引き締まった。HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>などの精密株や、資生堂<4911.T>、昭電工<4004.T>などの化学株も高い。洋缶HD<5901.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株も値を上げた。

 半面、任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>などのその他製品株が軟調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、乾汽船<9308.T>などの海運株も安い。マルハニチロ<1333.T>、日水<1332.T>などの水産農林株も値を下げた。ANA<9202.T>などの空運株もさえず、アサヒ<2502.T>、キッコマン<2801.T>などの食料品株も売られた。

 個別では、東京機<6335.T>が3日連続のストップ高となり、戸田工<4100.T>、東京産<8070.T>、ビジョン<9416.T>、ライドオンH<6082.T>などの上げも目立った。半面、NIPPO<1881.T>(監理)、スタティアH<3393.T>、ベネ・ワン<2412.T>、ピーシーエー<9629.T>、ファーマF<2929.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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