日経平均は173円安と9日ぶり反落、底堅く推移し取引終了後にかけて下げ幅縮小=9日後場

 9日後場の日経平均株価は、前日比173円02銭安の3万8円19銭と9日ぶりに反落して取引を終了した。朝方から売りが優勢でスタート。前場は底堅い推移となり、心理的なフシ目の3万円台を維持する動きが続いた。ただ、後場に入り、日本自動車工業会の副会長が会見で、「10月も会社によってはもう一段、減産の可能性がある」との見方を示したと報じられ景気の先行き不透明感が台頭。午後1時52分には、同271円29銭安の2万9909円92銭の安値を付ける場面もみられた。その後は、底堅く推移し、取引終了後にかけて下げ幅を縮小。終値ベースで心理的なフシ目の3万円を維持した。

 為替市場では、ドル・円が一時1ドル=110円10銭前後(8日は110円24-25銭)と、朝方の水準よりもやや円高方向にある。為替市場では、ドル・円相場が1ドル=110円10銭台(8日は110円24-25銭)で、午後に入り小動きで推移した。東証1部の出来高は12億6035万株、売買代金は3兆761億円。騰落銘柄数は値上がり706銘柄、値下がり1363銘柄、変わらず120銘柄だった。

 市場では「日経平均株価は直近で2500円を超える上げをみせただけに、短期的な過熱感を冷ますためにも日柄調整が必要とみられる。また、自民党の総裁選で打ち出される政策への期待も支えとなりそう」(中堅証券)との見方があった。

業種別では、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株が下落。コマツ<6301.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、武田薬<4502.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株も安い。東京センチュ<8439.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株や、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も軟調。三菱倉<9301.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>などの銀行株も下げた。東証業種別指数は33業種のうち、29業種が下落、4業種が上昇した。

 個別では、GMOGHD<3788.T>、佐藤商<8065.T>、SHIFT<3697.T>、ヤクルト<2267.T>、レーザーテク<6920.T>などが下落。半面、ミライアル<4238.T>、東京機<6335.T>、東電力HD<9501.T>、MSJP<6539.T>、ラクス<3923.T>などが上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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