<新興国eye>トルコ7月総売上高指数、前月比1.9%低下―貿易業と製造業振るわず

新興国

2021/9/16 11:27

 トルコ統計局が13日発表した7月総売上高指数(15年=100)は前月比1.9%低下と、6月の同9.9%上昇から急減速した。低下に転じたのは4月(1.2%低下)以来、3カ月ぶり。

 セクター別では、貿易業が前月比4.2%低下と、最も低かった。次いで鉱工業が同1.8%低下(製造業は同1.8%低下、鉱業は同0.7%低下)。一方、サービス業は同4.3%上昇、建設業も同2.8%上昇と好調だった。サービス業のうち、業務支援サービスは同7.3%上昇、ホテル・レストランも同7.1%上昇、不動産も6.9%上昇となったが、情報通信は0.6%低下となった。

 一方、前年比は45.1%上昇となり、6月の64.1%上昇から伸びが3カ月連続で減速した。減速傾向にあるのは前年同月の伸びが低かったため、高めの数値が出る、いわゆるベース効果がやや薄れ、伸びが鈍化した。

 トルコ政府は4月、新型コロナ感染が再拡大し始めたため、イスラム教のラマダーン(断食月)期間(4月13日-5月12日)の最初の2週間(4月28日まで)に限定した全国ロックダウン(都市封鎖)を再導入したが、5月はロックダウンが終了している。ただ、7月中旬から第3波の感染拡大が強まっている。

 総売上高指数は鉱工業(鉱業と製造業)や建設業、貿易業、サービス業の売上高を指数化したもので、経済状況を示す。

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 上場MSエマ<1681.T>

提供:モーニングスター社

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