<特集>ここから狙える妙味株(2)=コマツ―「中国リスク」返上の試金石

株式

2021/9/17 17:26

 建設機械大手のコマツ<6301.T>は中国リスクに対する耐性が強まったように見える。実際、同国への依存度はそこまで大きくない。今回の局面は試金石になりそうだ。

 同社の株価は中国市場での価格競争激化への懸念を背景に今年3月の高値3542円から大幅に調整、その後切り返したが、今度は同国の金融・経済リスクが持ち上がった。

 一方、同社の建機・車両部門に占める中国売上は21年3月期実績で7%強にとどまる。「中国発の悪材料=コマツ売り」という連想は過剰とも考えられる。

 また、鉱山機械は金属価格の上昇が追い風だ。22年3月期の業績は、第1四半期(4-6月)の営業利益が前年同期比2.2倍の618億円に拡大した。10月に控える第2四半期(7-9月)決算への期待もある。

 ここ直近のコマツの株価は、新たな中国リスクが浮上する中でも比較的堅調な動きを維持している。これは、安易な連想が以前よりも働きにくくなったことの証左かもしれない。

 日足チャートは6日の2907円を奪回すれば新局面と捉えられ、6月に開けた下げのマド埋め(3039円)が次の目安となる。

提供:モーニングスター社

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