日経平均は660円安と大幅反落、2週間ぶり3万円割れ、値下がり銘柄数1900超=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前週末比660円34銭安の2万9839円71銭と大幅反落。3万円割れは7日(終値2万9916円14銭)以来2週間ぶり。朝方は、中国不動産大手の中国恒大集団の資金繰り懸念から20日の海外市場で株安が進んだ流れを受け、リスク回避の売りが先行した。下げ幅を拡大し、前場早々には2万9832円52銭(前週末比667円53銭安)まで下落した。その後、時間外取引の米株価指数先物高もあって、いったん下げ渋ったが、買いは続かず、前引けにかけてさえない展開となった。後場は、持ち直す場面もあったが、再び軟化し、大引けにかにかけて安値圏で推移した。

 東証1部の出来高は13億1988万株、売買代金は3兆3780億円。騰落銘柄数は値上がり218銘柄、値下がり1942銘柄、変わらず27銘柄。

 市場からは「海外投資家にパニック的な売りはみられず、下がったところで買い足しに動く投資家もいる。中国恒大問題は重しにはなるが、大きな問題に発展するとはみていないようだ」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株が下落。ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、日立建機<6305.T>などの機械株や、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株も軟調。近鉄エクス<9375.T>、住友倉<9303.T>などの倉庫運輸関連株や、ソフバンG<9984.T>、ネクソン<3659.T>、スクエニHD<9684.T>などの情報通信株も売られた。野村<8604.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も安く、TOTO<5332.T>、東海カーボン<5301.T>などのガラス土石株や、SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を下げた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR西日本<9021.T>、JR東海<9022.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株が堅調。医薬品株では、第一三共<4568.T>が上昇し、協和キリン<4151.T>も引き締まった。

 個別では、デサント<8114.T>、長大<9624.T>、キャリアイン<6538.T>、宮越HD<6620.T>、日ペイントH<4612.T>などの下げが目立った。半面、旭ダイヤ<6140.T>、ダイセキS<1712.T>、イソライト<5358.T>、アグレ都市<3467.T>、アドバネクス<5998.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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