<新興国eye>前週の上海総合指数、中国恒大集団のデフォルト懸念で続落=BRICs市況

新興国

2021/9/27 10:14

 前週(22-24日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数の24日終値が17日終値比0.02%安の3613.067となり、続落した。週前半20日・21日は「中秋節」の祝日のため、休場だった。

 週明け取引が再開された22日の指数は買い優勢で始まり、23日も上昇し、3営業日続伸した。

 22日は、不動産開発大手の中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念が広がる中、恒大集団傘下の恒大地産集団が23日の社債利払いを行うと発表したことや、中国人民銀行(中銀)が金融システムに900億人民元(約1兆5400億円)の流動性を供給し、金融市場を支援する意向を示したことが好感された。

 23日は、恒大集団の許家印主席(会長)が同社の理財商品(高利回りの投資信託)の償還を最優先し、事業再開を目指すと発言したことで買い安心感が強まり、不動産セクターが買われた。

 週末24日は4営業日ぶりに大幅反落、週半ばからの上昇分をほぼ打ち消した。恒大集団が一部のオフショア債権者への社債の利払いができなかったことを受け、恒大集団への警戒感が強まり、不動産セクターを中心に売りが強まった。

 今週(9月27-30日)の株式市場は、引き続き、米中関係や国内外のデルタ株感染状況、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気支援の動きや人民元相場、原油などのコモディティ相場などが注目される。主な経済指標の発表予定は30日の9月製造業PMI(購買担当者景気指数)と9月財新製造業PMIなど。10月1日は「国慶節」の祝日のため、休場となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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