<新興国eye>前週のロシアRTS指数、欧州天然ガス供給不足受け原油高となり続伸=BRICs市況

新興国

2021/9/27 11:06

 前週(20-24日)のロシア株式市場はRTS指数(ドル建て)の24日終値が前日比0.32%安の1747.56、前週比では17日終値比0.14%高となり、続伸した。

 週明け20日の指数は3営業日続落して始まった。不動産開発大手の中国恒大集団がデフォルト(債務不履行)懸念で海外市場が下落したことが嫌気されたほか、鉱産税の増税懸念で資源・鉄鋼大手メチェルや石炭大手ラスパドスカヤが急落し、指数の下げを主導した。

 21日は反発し、23日まで3日続伸した。

 21日は、中国恒大集団の会長が国内の建設需要が急激に悪化することはないと発言したことを好感したことや、ブレント原油先物が1バレル=75ドルに上昇したことが支援材料となった。

 22日は、中国恒大集団に十分な資金があり、債務返済に支障がないと伝わり、買い安心感が広がった。

 23日は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で、FRB(米連邦準備制度理事会)が政策金利と量的金融緩和(QE)を据え置いたことを好感したほか、欧州での天然ガス供給不足問題が広がり、原油先物価格が77ドルに急伸し、指数は上値を伸ばした。

 週末24日は利益確定売りが出て反落した。

 今週(9月27日-10月1日)のロシア市場は引き続き、デルタ株感染拡大や世界経済の動向、対ロ制裁、ロシア国内の景気対策、原油・ガス価格、ルーブル相場、主要企業ニュースなどが焦点。このほか、原油価格に影響を与える28日の米API(石油協会)週間石油在庫統計や29日の米EIA週間石油在庫統計も注目される。主な国内経済指標の発表は1日の8月小売売上高と8月失業率など。RTS指数は1700-1800ポイントの値動きが予想される。

<関連銘柄>

 RTS連動<1324.T>、iSエマジン<1582.T>、WTI原油<1671.T>、

 ガス<1689.T>、原油<1690.T>、野村原油<1699.T>、

 iエネルギー<2024.T>

提供:モーニングスター社

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