日経平均は109円高と続伸、米株先物高に経済正常化への期待感も支え=27日前場

 27日前場の日経平均株価は前週末比109円81銭高の3万0358円62銭と続伸。前週末の米国株式は小幅に高安まちまちながら、時間外取引(日本時間27日朝方)での米株価指数先物高もあり、朝方は買いが先行した。政府は緊急事態宣言を30日の期限をもって全面解除する方針と報じられ、経済正常化への期待感も支えとなった。いったん小安くなったが、先物買いに盛り返し、前場早々には3万0414円61銭(前週末比165円80銭高)まで上昇した。その後、伸び悩む場面もあったが、再び持ち直し、前引けにかけて3万0300円台後半でしっかりとなった。

 東証1部の出来高は6億7145万株、売買代金は1兆6226億円。騰落銘柄数は値上がり966銘柄、値下がり1126銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「米株先物も堅調だが、緊急事態宣言の全面解除見通しから、これを好感した外国人投資家が買いにきているのだろう。半年続いた調整から脱して上に行きそうな感じだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、JR東海<9022.T>、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も高い。クレセゾン<8253.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も値を上げ、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株も堅調。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も買われ、菱地所<8802.T>、住友不<8830.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株も物色された。

 半面、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株が軟調。ダイキン<6367.T>、SMC<6273.T>などの機械株や、上組<9364.T>、三井倉HD<9302.T>などの倉庫運輸関連株も安い。HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、リンナイ<5947.T>、三益半導<8155.T>などの金属製品株も値を下げた。

 個別では、井筒屋<8260.T>がストップ高となり、東邦システム<4333.T>、ノリタケ<5331.T>も一時ストップ高。長野計器<7715.T>、シンプレHD<4373.T>などの上げも目立った。半面、OKK<6205.T>、サカイオーベ<3408.T>、ピックルス<2925.T>、レノバ<9519.T>、サインポスト<3996.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、22業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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